KO5-024公共・倫理 対策問題

公共B 社会に参画する私たち(1) 法的な主体となる私たち

製造物責任法(PL法)に関する記述として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 3

正解

製品の欠陥により損害を受けた場合、製造業者の過失を証明しなくても賠償を求めることができる

この問題のポイント

PL法の核心である無過失責任の理解を問う。過失の立証を要する民法の原則との違いが、この法律の存在意義である。

解説

製造物責任法(PL法、1994年制定)は、製造物の欠陥によって生命・身体・財産に損害が生じた場合の、製造業者などの損害賠償責任を定めた法律である。
民法の不法行為の原則では、被害者が加害者の過失を立証しなければならない。しかし、高度な技術で作られる製品について、消費者が製造過程の過失を証明するのはきわめて困難である。
そこでPL法は、製品に通常有すべき安全性を欠く欠陥があり、それによって損害が生じたことを示せば、製造業者の過失を立証しなくても賠償責任を問えるものとした。これを無過失責任という。
対象は製造・加工された動産で、食品に限らずテレビや自動車など広く含まれる。また責任を負うのは製造業者などであり、被害者との間に直接の契約関係がなくても賠償を求めることができる。

ひっかけポイント
「過失の立証が必要」とするのは民法の原則との混同で、PL法はまさにそれを転換した無過失責任が核心。対象を食品に限定したり、契約関係を要求したりする限定も誤りの型。

選択肢の確認

①「この法律の対象となる製品は、食品に限られている」
誤り。
誤答理由: 対象は製造・加工された動産全般で、家電・自動車・玩具など幅広く含まれる。食品に限定する説明は適用範囲の誤り。

②「損害賠償を求めるには、製造業者と直接の契約関係があることが必要である」
誤り。
誤答理由: PL法の責任は契約関係を前提としない。小売店から買った製品でも、直接契約のない製造業者に賠償を求めることができる。

③「製品の欠陥により損害を受けた場合、製造業者の過失を証明しなくても賠償を求めることができる」
正しい。
正解。PL法は、製品に通常有すべき安全性を欠く欠陥があり損害が生じたことを示せば、製造業者の過失を立証しなくても賠償責任を問える無過失責任を定めた。

④「被害者は、製造業者に過失があったことを立証しなければ救済されない」
誤り。
誤答理由: 過失の立証を被害者に求めるのは民法の不法行為の原則である。その立証の困難さを救済するために作られたのがPL法で、まさにこの原則を転換した。

覚えるポイント

  • PL法は欠陥の立証で足りる無過失責任
  • 対象は製造・加工された動産全般
  • 契約関係がない製造業者にも賠償請求が可能

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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