KO5-035公共・倫理 対策問題

公共B 社会に参画する私たち(3) 経済的な主体となる私たち

日本における起業と株式会社に関する記述として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 1

正解

会社法により最低資本金制度が撤廃され、資本金1円でも株式会社を設立できる

この問題のポイント

起業を支える制度の理解を問う。最低資本金制度の撤廃と株主の有限責任という、株式会社制度の基本が判断の軸になる。

解説

新しい事業を起こす起業は、経済に新陳代謝をもたらし、雇用や技術革新(イノベーション)を生み出す原動力である。
かつて株式会社の設立には最低1000万円の資本金が必要だったが、2006年施行の会社法により最低資本金制度が撤廃され、資本金1円でも株式会社を設立できるようになった。設立の手続も、要件を満たして登記すれば認められる準則主義であり、国の許可審査を受ける必要はない。
株式会社制度の核心は株主の有限責任である。会社が倒産して債務を返しきれなくても、株主は出資額を失うだけで、それ以上の責任を負わない。この仕組みが、多数の人から広く出資を集めることを可能にしている。
近年は、革新的な技術やビジネスモデルで急成長を目指すスタートアップの育成が政策課題とされ、大学発ベンチャーへの支援なども進められている。

ひっかけポイント
資本金1000万円の要件は会社法施行前の旧制度で、現行制度との時期の混同が定番。無限責任は個人事業主や合名会社の無限責任社員の話で、株主の有限責任と対比される。

選択肢の確認

①「会社法により最低資本金制度が撤廃され、資本金1円でも株式会社を設立できる」
正しい。
正解。2006年施行の会社法で最低資本金制度が撤廃され、資本金1円でも株式会社を設立できるようになった。設立は要件を満たして登記する準則主義による。

②「株式会社の設立には、現在も資本金1000万円以上が必要である」
誤り。
誤答理由: 資本金1000万円以上という要件は会社法施行前の旧制度である。現在は撤廃されており、時期の混同を突く選択肢。

③「株主は、会社の債務について出資額を超えて無限に責任を負う」
誤り。
誤答理由: 株主は有限責任であり、会社が倒産しても出資額を失うだけで、それ以上の責任は負わない。無限責任は合名会社の社員などの話である。

④「会社の設立は許可制であり、国の審査に合格しなければ起業できない」
誤り。
誤答理由: 会社の設立は許可制ではなく、法定の要件を満たして登記すれば認められる準則主義である。国の審査合格は不要。

覚えるポイント

  • 会社法(2006年施行)で最低資本金制度を撤廃、1円起業が可能
  • 株主は有限責任、出資額以上の責任を負わない
  • 設立は準則主義、許可制ではない

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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