BI-RESPIRATION-02|生物 対策問題
単離したミトコンドリアへ、内膜を隔てたH⁺濃度勾配を小さくする物質を加えた。その後、酸素消費は続いたがATP合成量が低下し、発熱が増えた。この結果の説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 2
解き方
酸素消費は続く一方でATP合成が低下し発熱が増えた三つの観察を同時に満たす機構を探し、電子伝達とATP合成の間のH⁺濃度勾配に注目する。
正解の根拠
「電子伝達とATP合成の共役が弱まり、勾配のエネルギーが熱として失われた」
H⁺勾配を小さくする脱共役では、電子伝達と酸素消費は続いてもH⁺がATP合成酵素を通る割合が下がり、勾配のエネルギーがATPではなく熱として散逸する。
誤答の理由
- 「酸素がATP合成酵素の構成元素へ変化した」:O₂は電子伝達系の末端で電子とH⁺を受け取って水へ還元される。ATP合成酵素の構成元素へ変わるわけではなく、発熱増加も説明できない。
- 「解糖系がミトコンドリア内膜で停止した」:解糖系はミトコンドリア内膜ではなく細胞質基質で起こるため、『内膜で解糖系が停止した』という場所が誤りである。また酸素消費の継続とも合わない。
- 「クエン酸回路が葉緑体で促進された」:クエン酸回路はミトコンドリア基質で起こり、葉緑体で促進される過程ではない。細胞小器官の対応が誤っている。
覚えるポイント
電子伝達系が内膜を隔てたH⁺勾配をつくり、ATP合成酵素がH⁺の戻りをATP合成へ共役させる。脱共役では酸素消費とATP合成が切り離される。
共通テストでの解き方
『酸素消費が続く=ATPも同じ割合でできる』とは限らない。観察項目を一つずつ満たすか照合し、場所の誤りも消去する。