RN-A5-02|公共・倫理 対策問題
老荘思想についての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 3
正解
老子は、人為的な作為を捨てて道(タオ)に従う無為自然を説き、水のようにへりくだって争わない柔弱謙下の生き方を理想とした
この問題のポイント
道家の思想を問う問題。「老子=無為自然・柔弱謙下」「荘子=万物斉同」のキーワードと、儒家の説く道との違いがわかれば解ける。
解説
儒家が仁義や礼といった人為的な道徳を説いたのに対し、道家の老子は、それらは人間の作為にすぎないと退けた。
老子のいう道(タオ)は、儒家の説く道徳の道ではなく、天地万物を生み出す万物の根源であり、名づけることもできない働きである。人間の理想は、作為やはからいを捨てて道のあり方に身を任せる無為自然に生きることである。
その生き方の象徴が水である。水は万物に恵みを与えながら、自らは低いところへ下り、柔らかくして争わない。この柔弱謙下の態度こそ、堅く強いものに勝る、と老子は説いた。国家についても、小さな共同体で素朴に暮らす小国寡民を理想とした。
荘子はこれを受け継ぎ、大小・美醜・是非などの区別は人間が作った相対的なものにすぎず、道の立場から見れば万物は斉しいとする万物斉同を説いた。区別へのとらわれを捨て、天地自然と一体となって自由に生きる境地(逍遥遊)を理想とし、その体現者を真人と呼んだ。
ひっかけポイント
老子の道を儒家的な道徳と説明する選択肢が定番。万物斉同は「区別がない」ことの主張であり、「区別が厳然とある」は逆。礼による秩序回復は儒家の課題である。
選択肢の確認
①「荘子は、万物には貴賤や是非の区別が厳然と存在するという万物斉同の思想を説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 荘子の万物斉同は、貴賤・是非などの区別が人間の作った相対的なものにすぎないとする思想であり、区別の実在を説くものではない。
②「老荘思想は、礼の実践による社会秩序の回復を最も重要な課題とした」
❌ 誤り。
誤答理由: 礼による社会秩序の回復は儒家の課題である。道家は礼をも人為として退け、無為自然を説いた。
③「老子は、人為的な作為を捨てて道(タオ)に従う無為自然を説き、水のようにへりくだって争わない柔弱謙下の生き方を理想とした」
✅ 正しい。
正解。老子は作為を捨てて道に従う無為自然を説き、水にたとえられる柔弱謙下の生き方を理想とした。
④「老子のいう道とは、人間が従うべき仁義の道徳を意味している」
❌ 誤り。
誤答理由: 老子の道は天地万物を生み出す根源であり、儒家の説く仁義の道徳をむしろ人為として退けた。
覚えるポイント
- 老子=無為自然・柔弱謙下(水の比喩)・小国寡民
- 荘子=万物斉同・逍遥遊・真人
- 道家の道は万物の根源であり、儒家の道徳とは異なる
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。