RN4-008公共・倫理 対策問題

倫理A 人間としての在り方生き方(3) キリスト教とイスラーム

パウロの贖罪の思想についての説明として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 4

正解

イエスの十字架の死は、人間の罪を代わって償うための神の愛のあらわれであるとした

この問題のポイント

パウロの贖罪思想を問う問題。「原罪」を「十字架の死」が贖うという論理のつながりを理解しているかがカギ。

解説

パウロは、はじめ熱心なパリサイ派としてキリスト教徒を迫害していたが、復活したイエスに出会う体験をして回心し、キリスト教最大の伝道者となった。
パウロの思想の核心が贖罪である。人間はアダム以来、生まれながらに罪を負っている(原罪)。人間は自らの力ではこの罪から逃れられない。そこで神は、ひとり子イエスを世に遣わし、十字架の死によって人類の罪を代わって償わせた。イエスの死は敗北ではなく、人類の救いのための神の愛のあらわれだ、と説いたのである。
パウロは、ユダヤ人以外の異邦人への伝道に力を尽くし、キリスト教が民族宗教の枠を超えて世界宗教へ発展する道を開いた。その書簡は『新約聖書』に収められている。

ひっかけポイント
原罪の否定(自力で完全な善に到達できる)は贖罪思想と正反対。十字架の死の宗教的意味づけこそがパウロの核心である。

選択肢の確認

①「イエスの死は単なる政治犯の処刑であり、宗教的な意味は何もないとした」
誤り。
誤答理由: 十字架の死を単なる処刑とする理解は、そこに人類の救いの意味を見いだした贖罪の思想と正反対である。

②「人間には生まれながらの罪はなく、努力すれば自力で完全な善に到達できるとした」
誤り。
誤答理由: 人間が自力で完全な善に到達できるという説明は原罪の否定であり、だからこそ神の側からの贖罪が必要だとするパウロの論理と矛盾する。

③「罪の償いは神殿への動物の供犠を繰り返すことによってのみ可能であるとした」
誤り。
誤答理由: 動物の供犠の繰り返しによる償いは旧来の祭儀の発想である。パウロはキリストの十字架が罪の償いを成し遂げたと説いた。

④「イエスの十字架の死は、人間の罪を代わって償うための神の愛のあらわれであるとした」
正しい。
正解。パウロは、イエスの十字架の死を、原罪を負う人類の罪を代わって償う贖罪であり、神の愛のあらわれであると説いた。

覚えるポイント

  • 原罪=人間が生まれながらに負う罪
  • 十字架の死は人類の罪を贖う神の愛
  • パウロの異邦人伝道が世界宗教化の契機

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

関連問題

RN4-007RN4-009