RN4-052|公共・倫理 対策問題
韓非子ら法家の思想についての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 1
正解
人間を利己的な存在とみて、法と信賞必罰によって統治する法治主義を説いた
この問題のポイント
法家の法治主義(法+信賞必罰)を問う問題。儒家の徳治主義との対比と、荀子の性悪説からの継承関係がカギ。
解説
韓非子は戦国時代末期の法家の大成者である。荀子に学び、その性悪説を受け継いだが、師が重んじた礼をも不十分として、法による統治へと徹底させた。
韓非子は、人間を利益によって動く利己的な存在と冷徹に見る。したがって、君主の徳による感化(儒家の徳治主義)は、遠い昔ならともかく戦国の世では通用しない。統治の要は、万人に公開された明確な法を定め、これを守る者には必ず賞を、破る者には必ず罰を与えること(信賞必罰)である。また君主は、臣下を操縦する術を身につけなければならない。
この法治主義は、秦の始皇帝に採用され(宰相の李斯も荀子門下)、中国最初の統一帝国を支える統治原理となった。ただし厳格すぎる法治は民の反発を招き、秦は短命に終わった。
ひっかけポイント
徳治は儒家、兼愛は墨家、小国寡民は老子。荀子(礼治)→韓非子(法治)という師弟間の展開、秦での採用という史実も頻出。
選択肢の確認
①「人間を利己的な存在とみて、法と信賞必罰によって統治する法治主義を説いた」
✅ 正しい。
正解。韓非子ら法家は人間を利己的な存在とみて、公開された法と信賞必罰によって統治する法治主義を説いた。
②「為政者の徳による感化を統治の根本とする徳治主義を説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 為政者の徳による感化は儒家の徳治主義であり、韓非子はそれを戦国の世では通用しない理想論として退けた。
③「無差別の愛によって天下を治めることを説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 無差別の愛による統治は墨子の兼愛の発想であり、利害で人を動かす法家の統治術とは異なる。
④「統治を放棄して自然のままの小さな共同体に帰ることを説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 統治の放棄と自然の共同体への回帰は老子の小国寡民であり、強力な君主権による統治を構想した法家と正反対である。
覚えるポイント
- 法家=法と信賞必罰による法治主義
- 韓非子は荀子門下、性悪説を継承し徹底
- 秦の始皇帝が採用(李斯も法家)
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。