RN4-053|公共・倫理 対策問題
朱子学の理気二元論についての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
万物は宇宙の秩序原理である理と、物質的な素材である気とから成り立つとした
この問題のポイント
理(原理・秩序)と気(素材・エネルギー)という朱子学の存在論の基本枠組みを問う問題。
解説
南宋の朱熹(朱子)は、それまでの儒学を壮大な哲学体系にまとめ上げた。これが朱子学である。
その存在論の枠組みが理気二元論である。
- 理:宇宙万物を貫く秩序の原理・法則。事物がそのように在るべき道理であり、人間においては道徳規範として現れる
- 気:万物を形づくる物質的な素材・エネルギー。気が集まり散ることで個々の事物が生滅する
あらゆる事物は、理と気の結合として存在する。人間も例外ではなく、人の本性には理がそなわる(性即理)が、気の清濁によって欲望が生じ、理が曇らされる。そこで、気質を正して理に立ち返る修養が求められることになる。
朱子学は科挙の学として東アジアに広まり、日本でも江戸幕府の官学として、林羅山らによって受容された。
ひっかけポイント
理=原理、気=素材という対応の入れ替えに注意。理は心の中だけとする説は、朱子学ではなく陽明学(心即理)に近い言い回しで、混同を誘う定番。
選択肢の確認
①「万物は火と水という二つの元素の闘争から生じるとした」
❌ 誤り。
誤答理由: 火と水の二元素の闘争という説明は古代の自然学説的な発想であり、理(原理)と気(素材)という朱子学の枠組みとは異なる。
②「理は人間の心の中だけに存在し、事物の中には存在しないとした」
❌ 誤り。
誤答理由: 朱子学では理は心だけでなく万物にそなわる。理を心そのものに求めるのは王陽明の心即理であり、学派の入れ替えを狙った選択肢である。
③「気は迷信であり、実在するのは理だけであるとした」
❌ 誤り。
誤答理由: 朱子学は理と気の両方によって万物を説明する二元論であり、気を否定して理だけを認める立場ではない。
④「万物は宇宙の秩序原理である理と、物質的な素材である気とから成り立つとした」
✅ 正しい。
正解。朱子学の理気二元論は、万物を宇宙の秩序原理である理と、物質的な素材である気との結合として捉える。
覚えるポイント
- 理=宇宙の秩序原理、気=物質的素材
- 万物は理と気の結合(理気二元論)
- 朱子学は科挙の学として東アジアに普及
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。