RN4-054|公共・倫理 対策問題
朱子学の修養法についての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 3
正解
つつしみによって心を引き締める居敬と、事物の理を窮める窮理によって聖人を目指すとした
この問題のポイント
朱子学の修養の二本柱(居敬・窮理)と、窮理の方法としての格物致知を問う問題。
解説
朱子学では、人の本性には理がそなわる(性即理)が、気質から生じる私欲によって理が覆われている。そこで、理を回復して聖人に至るための修養が説かれた。その二本柱が居敬窮理である。
- 居敬:常に心をつつしみ引き締めて、私欲が起こらないように保つこと
- 窮理:一つひとつの事物に即して、そこにそなわる理を窮め、知を完成させること。『大学』の言葉で格物致知(物に格りて知を致す)という
毎日事物の理を窮めていけば、やがて豁然として万物を貫く理への理解が開ける、と朱子は説いた。読書と学問を重んじるこの立場は、後に王陽明から、心の外に理を求める迂遠な方法だと批判されることになる。
江戸時代の日本では、この修養論とともに朱子学が武士の学問の中心となった。
ひっかけポイント
学問否定・直観のみという説明は朱子学と正反対(陽明学的な批判の誇張)。居敬(心のつつしみ)と窮理(理の探究)の二本柱、窮理=格物致知の対応を正確に。
選択肢の確認
①「生まれつきの本性は悪であるから、法と刑罰によって自分を縛るべきだとした」
❌ 誤り。
誤答理由: 法と刑罰で自分を縛るという発想は法家的であり、心のつつしみと理の探究による朱子学の修養とは異なる。
②「修養は不要であり、欲望のままに生きることが聖人への道であるとした」
❌ 誤り。
誤答理由: 朱子学は私欲を去るための不断の修養を求める。修養不要で欲望のままという説明は居敬窮理の正反対である。
③「つつしみによって心を引き締める居敬と、事物の理を窮める窮理によって聖人を目指すとした」
✅ 正しい。
正解。朱子学の修養は、つつしみで心を引き締める居敬と、事物の理を窮める窮理(格物致知)の二本柱によって聖人を目指す。
④「書物による学問をいっさい退け、直観だけで悟りに至るべきだとした」
❌ 誤り。
誤答理由: 朱子学は読書と学問を重んじる立場であり、書物による学問の否定はその正反対である。直観のみを頼るのは禅や陽明学的な誇張である。
覚えるポイント
- 修養の二本柱は居敬と窮理
- 窮理の方法が格物致知(事物の理を窮める)
- 目標は私欲を去り理を体現する聖人
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。