RN4-055公共・倫理 対策問題

倫理A 人間としての在り方生き方(5) 中国の思想

王陽明の心即理の思想についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 2

正解

理は事物の中ではなく自分の心そのものにそなわっており、心の本体がそのまま理であるとした

この問題のポイント

心即理(陽明学)と性即理(朱子学)の対比を問う問題。理の在りかを事物に求めるか心に求めるかという違いがカギ。

解説

明代の王陽明は、若き日に朱子学の格物致知を実践しようと、庭の竹の理を七日七晩窮め続けて病に倒れたと伝えられる。この体験から、理を心の外の事物に求める朱子学の方法への疑問を深めた。
到達した結論が心即理である。理は事物の中にあるのではなく、自分の心そのものにそなわっている。親に孝行すべき理は、親という事物の中にあるのではなく、親を思う自分の心にある。心の本体がそのまま理なのであり、心と理を二つに分けてはならない。
この立場は、朱子学の性即理(心のうち本性のみが理であり、感情や欲望を含む心全体は理と区別される)と対比される。陽明学では、聖人への道は外への探究ではなく、自分の心を偽りなく発揮することに求められる。
その実践論が致良知知行合一である。

ひっかけポイント
事物に即して理を窮めるのは朱子学の格物致知で、王陽明はまさにそれを批判した。心即理(陽明)と性即理(朱子)の入れ替えが最頻出。

選択肢の確認

①「理も気も存在せず、世界は幻影にすぎないとした」
誤り。
誤答理由: 王陽明は理の実在を否定したのではなく、その在りかを心に求めた。世界を幻影とする説明は陽明学のものではない。

②「理は事物の中ではなく自分の心そのものにそなわっており、心の本体がそのまま理であるとした」
正しい。
正解。王陽明の心即理は、理は事物の中ではなく自分の心そのものにそなわり、心の本体がそのまま理であるとする思想である。

③「理は心の外の事物に宿っているので、事物に即して一つひとつ理を窮めるべきだとした」
誤り。
誤答理由: 事物に即して一つひとつ理を窮めるのは朱子学の格物致知であり、王陽明はまさにその方法への疑問から心即理に到達した。

④「心には理がいっさい存在しないので、外部の権威に従うべきだとした」
誤り。
誤答理由: 心に理がないという説明は心即理の正反対である。陽明学は外部の権威ではなく自分の心の良知に従うことを説く。

覚えるポイント

  • 心即理=心の本体がそのまま理
  • 朱子学の性即理・格物致知への批判から出発
  • 実践論として致良知・知行合一を説く

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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