RN9-085|公共・倫理 対策問題
ノーマライゼーションについての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正解
障害のある人を特別な施設に隔離するのではなく、障害のある人もない人も地域社会でともに普通の生活を送れるようにすることが正常な社会のあり方だとする理念
この問題のポイント
ノーマライゼーションの理念の正確な理解を問う。変わるべきは障害者ではなく社会の側であるという発想の転換が核心。
解説
ノーマライゼーションは、障害のある人を施設に隔離して保護の対象とするのではなく、障害のある人もない人も、地域社会の中でともに当たり前(ノーマル)の生活を送れる社会こそが正常だとする理念である。
デンマークのバンク=ミケルセンが、知的障害者の親の会の運動とともに提唱し、1959年のデンマークの法律に盛り込まれたのが始まりとされる。理念の要点は、変わるべきは障害のある本人ではなく、生活を妨げている社会の環境や制度の側だという発想の転換にある。
この理念は国際障害者年(1981年)などを通じて世界に広まり、施設から地域生活への移行、バリアフリーやユニバーサルデザインの推進、障害者権利条約の批准と障害者差別解消法の制定(合理的配慮の提供義務)など、日本の政策にも反映されている。共生社会の実現を支える基本理念である。
ひっかけポイント
施設への隔離・保護を手厚い福祉として描く選択肢が定番の誤り。隔離ではなく地域でともに生きることが理念の核心である。
選択肢の確認
①「高齢者や障害者を特別扱いし、社会参加よりも安静を優先させる理念」
❌ 誤り。
誤答理由: この理念は高齢者や障害者の社会参加を促す方向のものであり、特別扱いや安静の優先という説明は趣旨に反する。
②「障害のある人を特別な施設に隔離するのではなく、障害のある人もない人も地域社会でともに普通の生活を送れるようにすることが正常な社会のあり方だとする理念」
✅ 正しい。
正解。ノーマライゼーションは、障害のある人を隔離せず、障害のある人もない人も地域でともに普通の生活を送れる社会こそ正常だとする理念で、バンク=ミケルセンが提唱した。
③「障害のある人に施設での生活を義務づけ、社会から保護・隔離することを目指す理念」
❌ 誤り。
誤答理由: 施設への隔離・保護はノーマライゼーションが乗り越えようとした従来のあり方であり、理念の内容と正反対である。
④「すべての人が同じ能力を持つように訓練し、障害そのものをなくすことを目指す理念」
❌ 誤り。
誤答理由: ノーマライゼーションは障害そのものをなくすことではなく、障害があっても普通に暮らせるように社会の側を変えることを目指す。
覚えるポイント
- ノーマライゼーションは共に普通に暮らせる社会が正常とする理念
- バンク=ミケルセンがデンマークで提唱
- 変わるべきは社会の側という発想の転換が核心
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。