PE2-A02|公共・政治経済 対策問題
王権神授説の説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正解
国王の権力は神から授けられたものであり、人民は国王に服従すべきだとして絶対王政を正当化した
この問題のポイント
王権神授説の役割を問う問題。「絶対王政を正当化する理論」であり、それを打ち破ったのが社会契約説、という対抗関係がわかれば解ける。
解説
16〜17世紀のヨーロッパでは、国王が官僚と常備軍を備えて強大な権力を握る絶対王政が成立した。この体制を思想の面で支えたのが王権神授説である。
王権神授説は、国王の権力は神から直接授けられた神聖なものであり、人民はもちろん教会や法によっても制限されず、人民には抵抗の権利はなく服従の義務だけがある、と説いた。イギリスのフィルマーやフランスのボシュエが代表的な論者で、ジェームズ1世やルイ14世の統治を正当化した。
これに対して、権力の根拠を神ではなく人民の同意(契約)に求めたのが、ホッブズ・ロック・ルソーらの社会契約説である。とくにロックの抵抗権の思想は、名誉革命やアメリカ独立革命・フランス革命といった市民革命の理論的支柱となり、王権神授説を打ち破った。
「神による正当化から、同意による正当化へ」という転換が、近代民主政治の出発点である。
ひっかけポイント
王権神授説と社会契約説の役割の入れ替えが定番。市民革命を支えたのは社会契約説であり、王権神授説は打倒された側の理論である。フィルマー・ボシュエの帰属も問われる。
選択肢の確認
①「王権神授説は、市民革命を理論的に支える思想となった」
❌ 誤り。
誤答理由: 市民革命を理論的に支えたのはロックらの社会契約説であり、王権神授説はむしろ市民革命によって打倒された側の理論である。
②「国王の権力は神から授けられたものであり、人民は国王に服従すべきだとして絶対王政を正当化した」
✅ 正しい。
正解。王権神授説は、国王の権力を神から授かった神聖なものとし、人民の服従義務を説いて絶対王政を正当化した。
③「国王の権力は人民の同意に基づくとして、権力への抵抗を正当化した」
❌ 誤り。
誤答理由: 権力の根拠を人民の同意に求め抵抗を正当化したのは社会契約説であり、王権神授説とは対抗関係にある理論である。
④「フィルマーやボシュエは、社会契約説を唱えた代表的な思想家である」
❌ 誤り。
誤答理由: フィルマーやボシュエは王権神授説の代表的論者である。社会契約説の論者はホッブズ・ロック・ルソーらである。
覚えるポイント
- 王権神授説=神授の権力・服従義務で絶対王政を正当化
- 論者はフィルマー・ボシュエら
- 社会契約説がこれを批判し市民革命を支えた
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。