PE6-050公共・政治経済 対策問題

政治・経済B 現代日本の経済(2) 金融と財政

クラウディング・アウトについての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 4

正解

国債の大量発行が市場の金利を上昇させ、民間の資金調達や投資を圧迫する現象をいう

この問題のポイント

クラウディング・アウトの定義を問う問題。「政府の借金が民間の資金を押しのける」というメカニズムを理解しているかがカギ。

解説

クラウディング・アウトとは「押しのけ」という意味で、政府が国債を大量に発行して市場から資金を吸収した結果、金利が上昇し、民間企業の資金調達や設備投資が圧迫される現象をいう。
メカニズムは次のとおりである。

  • 政府が国債を大量発行→市場で資金の奪い合いが起こる
  • 資金需要の増大で金利が上昇する
  • 企業は借入れコストが増え、設備投資を控える
    景気対策として財政支出を拡大しても、この現象が起これば民間投資の減少で効果が相殺されてしまう。ケインズ的な財政政策の限界を示す概念として、市場機構重視の立場(マネタリストなど)から強調されてきた。
    なお、中央銀行が緩和的な金融政策で金利上昇を抑えている局面では、クラウディング・アウトは表面化しにくい。日本で長年金利が低位にとどまってきたのはこのためでもある。

ひっかけポイント
「政府支出が民間投資を増やす」は正反対の記述。国債大量発行→金利上昇→民間投資圧迫、という因果の鎖を問う出題が定番。

選択肢の確認

①「政府支出の増加が民間投資を必ず同じ額だけ増加させる現象をいう」
誤り。
政府支出が民間投資を必ず同額増やすという関係はなく、クラウディング・アウトはむしろ民間投資が阻害される現象を指す。

②「銀行が預金者に金利を支払えなくなる現象をいう」
誤り。
銀行が預金金利を払えなくなる現象はクラウディング・アウトの定義とは無関係である。

③「外国資本が国内市場から一斉に引き揚げる現象をいう」
誤り。
外国資本の一斉引揚げは資本逃避と呼ばれる現象であり、クラウディング・アウトではない。

④「国債の大量発行が市場の金利を上昇させ、民間の資金調達や投資を圧迫する現象をいう」
正しい。
正解。クラウディング・アウトは、国債の大量発行が市場金利を上昇させ、民間の資金調達・設備投資を押しのける現象である。

覚えるポイント

  • クラウディング・アウト=政府の資金調達が民間を押しのける
  • 経路は国債大量発行→金利上昇→民間投資の抑制
  • 財政政策の効果を弱める要因とされる

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。
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