PE6-049|公共・政治経済 対策問題
租税法律主義についての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
新たに税を課したり税制を変更したりするには、法律の定めによらなければならないという原則である
この問題のポイント
租税法律主義の内容と憲法上の根拠を問う問題。「課税には国民の代表が定める法律が必要」という民主主義の原則として理解する。
解説
租税法律主義とは、租税を新設・変更するには、法律またはその定める条件によらなければならないという原則である。日本国憲法第84条に明記されている。
その歴史的な源流は、1215年のイギリスのマグナ・カルタや、「代表なくして課税なし」を掲げたアメリカ独立革命にさかのぼる。国王や政府が国民の同意なく税を課すことへの抵抗から、課税には国民の代表(議会)の同意を要するという近代立憲主義の原則が確立した。
税は国民の財産権への直接の介入であるため、課税の要件(誰に・何に・どれだけ)は、国会が制定する法律で明確に定めなければならない。内閣の政令だけで新税を課すことはできない。
なお地方税についても、地方税法という法律の枠組みのもと、各自治体が条例に基づいて課税する。議会の議決を要する点で同じ考え方に立つ。
ひっかけポイント
根拠条文は憲法84条。「政令で自由に変更できる」「使い道を納税者が指定できる」は原則に反する。財政民主主義(83条)とセットで問われる。
選択肢の確認
①「税率は内閣が政令だけで自由に変更できるという原則である」
❌ 誤り。
課税の要件は法律で定める必要があり、内閣の政令だけで税率を自由に変更することはできない。
②「税金の使い道は納税者が個別に指定できるという原則である」
❌ 誤り。
税の使途は国会の予算議決で決まるのであり、納税者が個別に指定できる原則は存在しない。
③「地方税は法律の根拠がなくても知事の判断で自由に新設できるという原則である」
❌ 誤り。
地方税も地方税法の枠組みの下で条例に基づいて課され、知事の独断で新設できるわけではない。
④「新たに税を課したり税制を変更したりするには、法律の定めによらなければならないという原則である」
✅ 正しい。
正解。憲法84条は、租税の新設・変更は法律またはその定める条件によることを要求しており、これを租税法律主義という。
覚えるポイント
- 租税法律主義は憲法84条、課税には法律が必要
- 源流は代表なくして課税なしの原則
- 地方税も条例という議会の議決に基づく
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。