PE7-020公共・政治経済 対策問題

政治・経済C 国際政治(2) 冷戦後の国際政治と安全保障

シリア内戦についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 2

正解

2011年の「アラブの春」の波及を機に内戦化し、大量の難民が発生したが、安保理は拒否権の行使で有効な措置をとれなかった

この問題のポイント

シリア内戦の発端(アラブの春)と、拒否権による安保理の機能不全・大量難民という帰結を問う問題。

解説

2010年末から中東・北アフリカに広がった民主化運動「アラブの春」は、チュニジア・エジプトなどで長期政権を倒した。
シリアでは2011年、アサド政権が民主化要求デモを武力で弾圧したことから内戦に発展した。政権側・反政府勢力に加え、過激派組織や周辺国・大国が介入する複雑な構図となり、犠牲者は数十万人、国外へ逃れた難民と国内避難民をあわせると人口の半数を超える規模に達した。難民の流入はヨーロッパの政治をも揺るがした。
国連の安全保障理事会では、アサド政権を擁護するロシア(および中国)が拒否権を繰り返し行使したため、有効な決議を採択できず、常任理事国の対立が安保理を機能不全にする構造が改めて露呈した。

ひっかけポイント
「安保理が全会一致で介入」は事実と逆で、拒否権による機能不全が最大の論点。開始時期(2011年、アラブの春)を冷戦期とする年代のずらしにも注意。

選択肢の確認

①「この内戦は冷戦期の1950年代に始まったものである」
誤り。
誤答理由: 内戦の開始は2011年であり、冷戦期ではない。アラブの春という民主化運動の波及が発端である。

②「2011年の「アラブの春」の波及を機に内戦化し、大量の難民が発生したが、安保理は拒否権の行使で有効な措置をとれなかった」
正しい。
正解。シリア内戦は2011年のアラブの春の波及から始まり、大量の難民を生んだが、ロシアなどの拒否権行使で安保理は機能不全に陥った。

③「安全保障理事会は全会一致で多国籍軍の派遣を決定し、内戦を短期間で終結させた」
誤り。
誤答理由: 安保理はロシア(と中国)の拒否権行使で一致できず、多国籍軍派遣の決定もしていない。全会一致の介入という事実はない。

④「内戦は国内にとどまり、難民や避難民はほとんど発生しなかった」
誤り。
誤答理由: シリアからは数百万人規模の難民が国外へ逃れ、欧州の政治をも揺るがした。難民がほとんど出なかったという記述は逆である。

覚えるポイント

  • 発端は2011年のアラブの春の波及
  • 大量の難民・国内避難民が発生し欧州にも波及
  • ロシアなどの拒否権行使で安保理は機能不全

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。
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