WT8-A09|歴史総合・世界史探究 対策問題
司馬遷の『史記』について述べた文として正しいものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正解
本紀と列伝からなる紀伝体で書かれ、以後の中国正史の模範となった
この問題のポイント
『史記』の叙述形式を問う。紀伝体の創始と正史の模範という位置づけ、編年体との違いが分かれば解ける。
解説
前提として、前漢の武帝の時代、司馬遷は太史令(記録官)として歴史書の編纂に取り組んだ。
完成した『史記』は、皇帝の記録である本紀と、臣下や様々な人物の伝記である列伝を柱とする紀伝体という新形式で書かれ、伝説の時代から武帝期までの通史を描いた。
この形式は以後2000年にわたり、中国の歴代王朝が編纂する正史の模範となった。司馬遷が武帝の怒りに触れて宮刑を受けながらも執筆を貫いた逸話は有名である。
対比として、出来事を年代順に記す形式は編年体と呼ばれ、『春秋』や司馬光の『資治通鑑』(北宋)が代表である。また班固の『漢書』は前漢一代を扱う断代史の始まりとされる。
ひっかけポイント
紀伝体(史記)と編年体(春秋・資治通鑑)の形式の入れ替えに注意。成立は前漢であり、唐代とする選択肢は時代錯誤。
選択肢の確認
①「唐代に成立した」
❌ 誤り。
『史記』の成立は前漢の武帝の時代であり、唐代ではない。
②「小説として書かれた」
❌ 誤り。
『史記』は史料に基づいて書かれた歴史書であり、小説ではない。
③「本紀と列伝からなる紀伝体で書かれ、以後の中国正史の模範となった」
✅ 正しい。
前漢の司馬遷が著した『史記』は、皇帝の記録である本紀と個人の伝記である列伝を柱とする紀伝体で書かれ、以後の中国正史の模範となった。
④「年代順に記す編年体で書かれた」
❌ 誤り。
年代順に記す編年体の代表は『春秋』や北宋の『資治通鑑』であり、『史記』は紀伝体である。
覚えるポイント
- 史記=司馬遷(前漢・武帝期)、紀伝体の通史
- 紀伝体=本紀+列伝、正史の模範
- 編年体の代表は資治通鑑(司馬光)
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。