BI-PAST4-R7-TD-FEEDBACK|生物 対策問題
図5のTD酵素はトレオニンから有機酸Bへの反応を触媒し、最終産物のイソロイシンからアロステリック部位を介して非競争的阻害を受ける。幼虫の消化管内では、TD酵素が触媒作用を保ったままアロステリック部位だけを失う。このとき最も適切な予想はどれか。

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正解: 4
解き方
酵素の二つの部位を分けて考えます。活性部位は基質トレオニンとの結合と触媒、アロステリック部位は最終産物イソロイシンによる非競争的阻害に関与します。消化管内では後者だけが失われ、触媒作用は保たれるため、基質反応は続く一方、最終産物によるフィードバック阻害は起こりにくくなると予想します。
正解の根拠
「消化管内でのTD酵素の反応は、イソロイシン濃度によるフィードバック阻害を受けにくくなる」
阻害物質イソロイシンが結合するアロステリック部位を失えば、イソロイシン濃度が上がっても酵素活性を下げにくくなります。活性部位と触媒作用は残るので、TD反応自体は進行できます。
誤答の理由
- 「イソロイシンがTD酵素の活性部位でトレオニンと競争するようになる」:非競争的阻害では、阻害物質は基質と同じ活性部位を奪い合うのではなく、別のアロステリック部位へ結合します。その部位を失っても、活性部位で競争するようになる根拠はありません。
- 「トレオニン濃度が低いほどTD酵素の反応速度が上昇する」:一般に基質濃度が低くなるほど反応速度が上がるわけではありません。ほかの条件が同じなら、基質が増えるほど速度は上昇し、やがて飽和へ近づきます。
- 「アロステリック部位を失うと、TD酵素はトレオニンと結合できず触媒作用も完全に失う」:問題文はアロステリック部位を失っても触媒作用を保つとしています。活性部位は別に存在するため、トレオニン結合と触媒作用が完全に失われるとはいえません。
覚えるポイント
フィードバック阻害では代謝経路の最終産物が初期段階の酵素を阻害する。活性部位とアロステリック部位は別であり、非競争的阻害は基質との活性部位の奪い合いではない。
共通テストでの解き方
酵素問題は『基質』『活性部位』『阻害物質』『アロステリック部位』『最終産物』を対応表にします。どの部位を操作し、何が保たれたと明記されているかを確認すれば、競争的阻害との混同や過剰な機能喪失を防げます。