RN4-047|公共・倫理 対策問題
老子の思想についての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 1
正解
万物の根源である道に従い、人為を捨てて無為自然に生きることを説いた
この問題のポイント
老子の道と無為自然を問う問題。儒家の説く道(人倫の道)との違い、儒家批判という文脈を理解しているかがカギ。
解説
老子は道家の祖とされる人物である。
老子のいう道(タオ)は、儒家の説く人倫の道とは異なり、天地万物を生み出し成り立たせている根源そのものである。道は感覚では捉えられず名づけようもないため、「無」とも呼ばれる。
この道は、何かを意図し作為することなく(無為)、おのずから万物を生み育てている。人間もまた、この道にならい、人為・作為を捨てて、あるがままの自然に従って生きるべきである。これが無為自然である。
老子は儒家を痛烈に批判した。「大道廃れて仁義あり」(要旨)、すなわち仁義や礼といった道徳が説かれること自体、無為自然の大道が失われた証拠だというのである。
作為を捨てた素朴で質実な生き方(柔弱謙下)と、それに基づく小さな共同体の理想(小国寡民)が、老子の描く人間と社会の姿である。
ひっかけポイント
仁義と礼は儒家、法と刑罰は法家、兼愛非攻は墨家。「大道廃れて仁義あり」が儒家批判の言葉であることも頻出。
選択肢の確認
①「万物の根源である道に従い、人為を捨てて無為自然に生きることを説いた」
✅ 正しい。
正解。老子は万物の根源である道に従い、人為を捨てて無為自然に生きることを説いた。
②「仁義の徳を磨き、礼に基づいて社会秩序を回復することを説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 仁義と礼による秩序の回復は儒家の立場であり、老子は大道廃れて仁義ありとしてこれを批判した。
③「厳格な法と刑罰によって国家を統治することを説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 法と刑罰による統治は法家の法治主義であり、作為を退ける老子の無為自然とは正反対の政治観である。
④「兼愛と非攻によって天下の利益を増すことを説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 兼愛と非攻は墨子の思想であり、道家の老子の教えではない。
覚えるポイント
- 道=万物の根源、名づけえぬゆえ無とも呼ぶ
- 無為自然=人為を捨てあるがままに生きる
- 大道廃れて仁義あり(儒家道徳への批判)
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。