RN4-046|公共・倫理 対策問題
孟子と荀子の人間観・政治観の対比についての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 2
正解
孟子は性善説から仁義による王道政治を、荀子は性悪説から礼による秩序の確立を説いた
この問題のポイント
儒家内部の二つの流れ(孟子=性善・王道、荀子=性悪・礼治)の対応関係を問う整理問題。
解説
孔子の教えは、戦国時代に孟子と荀子という二人の儒家によって、対照的な方向に発展した。
孟子は性善説に立つ。人間には四端という善の芽生えが備わっているから、それを養い育てることが修養であり、政治もまた君主の仁義の徳を推し広げる王道政治として構想された。
荀子は性悪説に立つ。人間の本性は欲望に流れるから、聖人の定めた礼を学んで本性を矯正することが修養であり、政治も礼によって社会に秩序を与える礼治主義として構想された。
両者は出発点こそ正反対だが、学問と修養によって人間は善くなれるという確信、そして道徳による政治という儒家の理想は共有している。この共通性と相違点の両方を問うのが共通テストの定番である。
なお荀子の礼治主義は、弟子の韓非子によって、道徳を切り離した法治主義へと転換された。
ひっかけポイント
孟子と荀子の学説の入れ替えが最頻出。また荀子=法治主義とする誤りにも注意(法治は弟子の韓非子。荀子はあくまで礼治)。
選択肢の確認
①「孟子は四端を養う修養を説き、荀子は礼を捨てて法と刑罰による統治を説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 前半は正しいが後半が誤り。荀子が重んじたのは礼による矯正と秩序(礼治主義)であり、礼を捨てて法と刑罰に徹したのは弟子の韓非子ら法家の立場である。
②「孟子は性善説から仁義による王道政治を、荀子は性悪説から礼による秩序の確立を説いた」
✅ 正しい。
正解。孟子は性善説から仁義による王道政治を、荀子は性悪説から礼による秩序の確立(礼治主義)を説いた。
③「孟子は性悪説から法治主義を、荀子は性善説から王道政治を説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 両者の学説が入れ替わっている。性善説と王道は孟子、性悪説と礼治は荀子である。また法治主義は荀子ではなく弟子の韓非子らの立場である。
④「両者はともに、人為をいっさい退けて無為自然に従うことを説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 人為を退けて無為自然に従うのは道家の思想であり、修養と道徳による政治を説いた儒家の孟子・荀子の立場ではない。
覚えるポイント
- 孟子=性善説・四端・王道政治
- 荀子=性悪説・礼治主義
- 荀子の礼治は韓非子の法治へ転換された
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。