RN9-046|公共・倫理 対策問題
人間の本性についての孟子と荀子の立場の比較として最も適切なものはどれか。
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正解: 1
正解
孟子は人間の本性を善とみて四端を養い育てることを説いたのに対し、荀子は本性を悪とみて礼による矯正を説いた
この問題のポイント
性善説と性悪説の対比。同じ儒家の内部で人間の本性のとらえ方と修養の方法が対立したことが問われる。
解説
孟子は、井戸に落ちかけた子を思わず助けようとする心を例に、人間には生まれつき惻隠・羞悪・辞譲・是非という善の芽生え(四端)が備わっているとする性善説を唱えた。修養とは、この芽生えを養い育てて仁義礼智の徳へと開花させることである。政治では仁義に基づく王道を説いた。
一方荀子は、人間の本性は利益を好み欲望に流される悪であり、「人の性は悪にして、その善なるものは偽(人為)なり」と述べた(性悪説)。善は生まれつきではなく、聖人の定めた礼を学び、本性を後天的に矯正することで実現される(礼治主義)。
どちらも人が善くなりうることを認める点は共通だが、出発点と方法が正反対である。荀子の礼治の考えは、弟子の韓非子らの法家の法治主義へとつながった。
ひっかけポイント
性善と性悪の担い手の入れ替えが定番。四端を育てる孟子、礼で矯正する荀子と対応させ、荀子から法家への流れも押さえる。
選択肢の確認
①「孟子は人間の本性を善とみて四端を養い育てることを説いたのに対し、荀子は本性を悪とみて礼による矯正を説いた」
✅ 正しい。
正解。孟子は生まれつきの善の芽生えである四端を養い育てる性善説を、荀子は本性を悪とみて聖人の定めた礼で矯正する性悪説・礼治主義を説いた。
②「孟子は人間の本性を悪とみて礼による矯正を説いたのに対し、荀子は四端を育てる性善説を説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 性善と性悪の担い手が逆である。四端の育成が孟子、礼による矯正が荀子である。
③「両者はともに、人間の本性は生まれつき完成されており、教育や修養は不要だと考えた」
❌ 誤り。
誤答理由: 両者はともに修養や教育の必要を説いており、本性が完成済みで努力不要という説明はどちらにも当てはまらない。
④「両者はともに、人間の本性について論じることはできないとして判断を保留した」
❌ 誤り。
誤答理由: 両者は人間の本性について明確な主張(性善説・性悪説)を掲げて論じており、判断の保留という説明は誤りである。
覚えるポイント
- 孟子は性善説・四端の育成・王道政治
- 荀子は性悪説・礼治主義で後天的矯正
- 荀子の門下から法家(韓非子)が出た
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。