RN9-045公共・倫理 対策問題

倫理A 人間としての在り方生き方(5) 中国の思想

理想の生き方についての孔子と老子の立場の比較として最も適切なものはどれか。

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正解: 2

正解

孔子は仁と礼に基づいて人倫の道を修めることを説いたのに対し、老子は人為的な道徳を退けて無為自然に生きることを説いた

この問題のポイント

儒家と道家の理想の対比。人倫の道の完成(孔子)と作為を捨てた自然(老子)という中国思想の二大潮流の違いが問われる。

解説

孔子を祖とする儒家は、人と人との関係の中で道徳を実現しようとする。孔子は人を愛する心であると、それが行動に表れたを重んじ、修養を積んだ君子が徳によって民を治める徳治主義を理想とした。道はあくまで人倫の道である。
これに対し老子を祖とする道家は、儒家の説く仁義や礼を、素朴な自然のあり方が失われた後に作られた人為的な作為として退けた。万物の根源である道(タオ)に従い、作為を捨ててあるがままに生きる無為自然こそ理想であり、水のように柔らかく謙虚に生きる柔弱謙下の処世が説かれた。
社会の中での道徳的完成か、社会的作為からの解放かという対比は、中国思想の基本的な対立軸として繰り返し問われる。

ひっかけポイント
儒家批判としての道家という関係が鍵。仁・礼・徳治の孔子と、無為自然・柔弱謙下の老子を入れ替える誤答が定番。

選択肢の確認

①「両者はともに、この世を捨てて出家し瞑想に専念することを理想とした」
誤り。
誤答理由: 出家と瞑想による解脱は仏教的な理想であり、儒家・道家いずれの理想像とも異なる。

②「孔子は仁と礼に基づいて人倫の道を修めることを説いたのに対し、老子は人為的な道徳を退けて無為自然に生きることを説いた」
正しい。
正解。孔子は仁と礼に基づく人倫の道と徳治を説き、老子は仁義や礼を人為的作為として退け、道に従う無為自然と柔弱謙下の生き方を理想とした。

③「孔子は無為自然の生き方を理想としたのに対し、老子は礼によって社会秩序を整えることを重視した」
誤り。
誤答理由: 儒家と道家の立場が入れ替わっている。無為自然は老子、礼による秩序は孔子の立場である。

④「両者はともに、法による厳格な信賞必罰こそが社会を治める唯一の方法だと考えた」
誤り。
誤答理由: 法による信賞必罰を治国の方法とするのは韓非子ら法家の立場であり、徳治の孔子とも無為の老子とも異なる。

覚えるポイント

  • 孔子は仁と礼による人倫の道と徳治主義
  • 老子は人為を退けた無為自然と柔弱謙下
  • 道家は儒家の道徳を人為的作為として批判

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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