RN4-048公共・倫理 対策問題

倫理A 人間としての在り方生き方(5) 中国の思想

老子の柔弱謙下と小国寡民についての説明として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 4

正解

水のように柔らかく低いところに身を置く生き方を理想とし、素朴な小さな共同体を理想の社会とした

この問題のポイント

柔弱謙下(上善は水の若し)と小国寡民という老子の理想の生き方・社会像を問う問題。

解説

老子は、無為自然の生き方をにたとえた。「上善は水の若し。水は善く万物を利して争わず、衆人の悪む所に処る」(要旨)。水は万物に恵みを与えながら、自らは争わず、人の嫌がる低い場所に身を置く。それでいて、岩をもうがつ力を秘めている。
このように、柔らかく弱いものが、かえって堅く強いものに勝つ。人もまた、剛強や高い地位を争うのではなく、柔弱謙下、すなわちへりくだって低きに身を置くべきである。
社会の理想として老子が描いたのが小国寡民である。国は小さく民は少なく、文明の利器があっても用いず、人々は素朴な生活に満足し、隣の国の鶏や犬の声が聞こえるほど近くても互いに行き来しない(要旨)。富国強兵を競う戦国の世への、根本的な批判がここにある。

ひっかけポイント
大国・強兵・地位の追求は、老子が批判した当時の諸国の姿そのもの。柔弱謙下は水の比喩、小国寡民は理想社会像、と対応づけて覚える。

選択肢の確認

①「強大な軍事力を備えた大帝国の建設こそが理想であるとした」
誤り。
誤答理由: 軍事大国の建設は富国強兵を競う戦国の世の姿そのものであり、老子はこれを根本から批判して小国寡民を説いた。

②「他人より高い地位を争って獲得することが人生の目的であるとした」
誤り。
誤答理由: 高い地位を争って獲得する生き方は、へりくだって低きに身を置く柔弱謙下と正反対である。

③「都市の商工業を発展させ、人口の多い大国をつくることを理想とした」
誤り。
誤答理由: 商工業の発展した人口の多い大国は、文明の利器を用いず素朴に暮らす小国寡民の理想と正反対である。

④「水のように柔らかく低いところに身を置く生き方を理想とし、素朴な小さな共同体を理想の社会とした」
正しい。
正解。老子は水のように争わず低きに身を置く柔弱謙下の生き方を理想とし、素朴な小さな共同体である小国寡民を理想社会とした。

覚えるポイント

  • 上善は水の若し=争わず低きに身を置く
  • 柔弱謙下=柔らかく弱いものが強いものに勝つ
  • 理想社会は小国寡民

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

関連問題

RN4-047RN4-049