RN9-044公共・倫理 対策問題

倫理A 人間としての在り方生き方(2) ギリシアの思想

事物の本質についてのプラトンとアリストテレスの立場の比較として最も適切なものはどれか。

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正解: 3

正解

プラトンは本質を現実から離れたイデア界に求めたのに対し、アリストテレスは本質は形相として個々の事物に内在するとした

この問題のポイント

イデアの超越性と形相の内在性の対比。師弟でありながら本質のありかについて対立した二人の関係が問われる。

解説

プラトンは、生成消滅する感覚的な現実(現象界)とは別に、永遠不変の本質であるイデアの世界が存在するとした。現実の個々の美しいものは、美のイデアを分けもつ(分有する)影のような存在にすぎない。本質は現実を超越した世界にあるとする二元論である。
弟子のアリストテレスはこれを批判し、本質は個物を離れて存在するのではなく、形相(エイドス)として個々の事物のうちに内在するとした。事物は素材である**質料(ヒュレー)**が形相を実現していく過程としてとらえられ、可能態から現実態への発展として自然界が説明される。
ラファエロの絵画「アテネの学堂」で、天を指すプラトンと大地を指すアリストテレスとして描かれる対比はこの対立を象徴している。現実重視のアリストテレスは、観察に基づく諸学問の基礎を築いた。

ひっかけポイント
超越と内在の入れ替えが定番。イデア界を立てるプラトン、形相の内在を説くアリストテレスという対応で覚える。

選択肢の確認

①「両者はともに、事物の本質を問うこと自体が無意味であると考えた」
誤り。
誤答理由: 両者はともに事物の本質の探究を哲学の中心としており、無意味とする説明は当てはまらない。

②「両者はともに、万物の根源は水であると主張した」
誤り。
誤答理由: 万物の根源を水としたのは自然哲学者タレスであり、プラトンとアリストテレスの本質論とは別の議論である。

③「プラトンは本質を現実から離れたイデア界に求めたのに対し、アリストテレスは本質は形相として個々の事物に内在するとした」
正しい。
正解。プラトンは本質を現実から独立したイデア界に求める二元論をとり、アリストテレスは本質を個々の事物に内在する形相としてとらえ、質料との関係で現実を説明した。

④「プラトンは本質が個々の事物に内在するとしたのに対し、アリストテレスは現実を離れたイデア界を想定した」
誤り。
誤答理由: 超越と内在の担い手が逆である。イデア界の想定がプラトン、形相の内在がアリストテレスである。

覚えるポイント

  • プラトンはイデアの超越的世界を想定
  • アリストテレスは形相と質料で個物に内在する本質を説明
  • 可能態から現実態への発展という見方も重要

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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