RN9-043公共・倫理 対策問題

倫理A 人間としての在り方生き方(2) ギリシアの思想

真理についてのソクラテスとソフィスト(プロタゴラス)の立場の比較として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 4

正解

プロタゴラスは人間は万物の尺度であるとして真理の相対性を説いたのに対し、ソクラテスは問答を通じて普遍的な真理を探究した

この問題のポイント

相対主義と普遍的真理の探究の対比。ソフィストとソクラテスの根本的な違いが問われる。

解説

民主政期のアテネで弁論術を教えた職業教師がソフィストである。代表者プロタゴラスは「人間は万物の尺度である」と述べ、物事の判断は各人の感じ方によって異なり、万人に共通する客観的真理はないとする相対主義の立場をとった。
この考えは、法や道徳も人間が定めた約束事(ノモス)にすぎないという見方につながり、やがて弁論術は真理よりも説得の勝ち負けを競う詭弁に流れていった。
これに対しソクラテスは、無知の自覚を出発点に、問答法を通じて善や正について吟味し、誰にとっても妥当する普遍的な真理を探究した。彼は、ただ生きることではなく善く生きることを重んじ、魂をできるだけ善くする魂への配慮を説いた。
相対主義への対決から普遍的真理の哲学が生まれたという流れを押さえたい。

ひっかけポイント
相対主義と普遍主義の担い手の入れ替えが定番。万物の尺度=プロタゴラス、問答による普遍的真理の探究=ソクラテス。

選択肢の確認

①「プロタゴラスは普遍的な真理の存在を主張したのに対し、ソクラテスは真理は各人の感じ方次第であると説いた」
誤り。
誤答理由: 相対主義と普遍的真理の探究の担い手が逆である。万物の尺度はプロタゴラス、問答法による探究はソクラテスである。

②「両者はともに、議論や対話は真理の探究にとって無意味であると考えた」
誤り。
誤答理由: ソフィストは弁論を、ソクラテスは対話を活動の中心としており、議論や対話を無意味とする説明はどちらにも当てはまらない。

③「両者はともに、自然の根源(アルケー)が何であるかだけを探究の対象とした」
誤り。
誤答理由: アルケーの探究は自然哲学者(タレスなど)の関心であり、ソフィストとソクラテスはともに関心を自然から人間・社会へ移した。

④「プロタゴラスは人間は万物の尺度であるとして真理の相対性を説いたのに対し、ソクラテスは問答を通じて普遍的な真理を探究した」
正しい。
正解。プロタゴラスは人間は万物の尺度であるという相対主義を説き、ソクラテスは無知の自覚から問答法によって誰にでも妥当する普遍的な真理を探究した。

覚えるポイント

  • プロタゴラスは人間は万物の尺度(相対主義)
  • ソクラテスは問答法で普遍的真理を探究
  • 善く生きること・魂への配慮がソクラテスの中心

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

関連問題

RN9-042RN9-044