RN2-A04公共・倫理 対策問題

倫理A 人間としての在り方生き方(2) ギリシアの思想

ソクラテスの無知の知についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 1

正解

ソクラテスは、デルフォイの神託をきっかけに知者と評される人々と対話し、善美の事柄について知らないことを自覚している点で自分が彼らにまさると考えた

この問題のポイント

無知の知の成立事情と意味を問う問題。「神託→知者との対話→無知の自覚」という経緯と、無知の知が探究の出発点であることがわかれば解ける。

解説

ソクラテスの哲学の出発点には、デルフォイの神託がある。友人が「ソクラテスにまさる知者はいない」という神託を受けたと聞き、自分は知者ではないと考えていたソクラテスは、その意味を確かめるため、政治家・詩人・職人など知者と評される人々を訪ねて対話した。
その結果わかったのは、彼らは善や正義など善美の事柄について実は知らないのに、知っていると思い込んでいるということだった。ソクラテスは、同じく知らないが、知らないことを自覚している点で、わずかに彼らにまさっている。これが無知の知である。
無知の知は「学ぶことがない」という自己満足の正反対であり、知への愛(フィロソフィア)と探究の出発点である。ソクラテスは、相手に問いを重ねて無知を自覚させ、共に真理を探究する**問答法(産婆術)**を実践した。それは相手を言い負かす詭弁の技術ではなく、相手の魂の内から真理を生み出す手助けであり、報酬も取らなかった。この点で、報酬を取って弁論術を教えたソフィストと対照的である。

ひっかけポイント
無知の知を「学ぶ必要がない」とする逆の定義に注意。報酬を取る弁論術の教師はソフィストであり、ソクラテスの問答は勝ち負けではなく共同の真理探究である。

選択肢の確認

①「ソクラテスは、デルフォイの神託をきっかけに知者と評される人々と対話し、善美の事柄について知らないことを自覚している点で自分が彼らにまさると考えた」
正しい。
正解。ソクラテスはデルフォイの神託をきっかけに知者と対話し、善美の事柄について知らないことを自覚している点で自分がまさると考えた。

②「ソクラテスは、自らを最高の知者と称して報酬を取り、青年たちに弁論術を教えた」
誤り。
誤答理由: 報酬を取って弁論術を教えたのはソフィストである。ソクラテスは報酬を取らず、自らを知者と称することもなかった。

③「無知の知とは、自分にはもはや学ぶべきことが何もないという確信を意味する」
誤り。
誤答理由: 無知の知は学ぶ必要のなさの確信ではなく、知らないことの自覚を知の探究の出発点とする態度である。

④「ソクラテスの問答の目的は、議論の技術によって相手を言い負かすことにあった」
誤り。
誤答理由: ソクラテスの問答法は相手を言い負かすためではなく、無知を自覚させ共に真理を探究するための方法である。

覚えるポイント

  • デルフォイの神託が無知の知の自覚のきっかけ
  • 無知の知=知らないことの自覚が探究の出発点
  • 問答法(産婆術)=共に真理を探究、ソフィストと対照的

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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