RN2-A05|公共・倫理 対策問題
ソクラテスの徳についての考え方の説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 4
正解
ソクラテスは、徳とは何かを真に知れば人は正しく行為できるとする知徳合一の立場に立ち、徳の実現がそのまま幸福であるとした
この問題のポイント
ソクラテスの主知主義を問う問題。「知徳合一・知行合一・福徳一致」という連関と、魂への配慮の考え方がわかれば解ける。
解説
ソクラテスにとって、人間のアレテー(徳・卓越性)とは、肉体の強さや家柄ではなく、魂(プシュケー)がすぐれてよくあることである。だからこそ、財産や名誉ではなく、魂をできるだけよいものにするよう配慮せよと説いた(魂への配慮)。
そして、徳の実現は知にかかっている。人が悪を行うのは、善が何かを知らないからであり、善悪を真に知る者は、必ず善く行為するはずである。徳についての知と徳そのものは一体であり(知徳合一)、知は必ず行いとなって現れる(知行合一)。
さらに、魂がよくある者こそ真によく生き、幸福なのだから、徳と幸福も一致する(福徳一致)。この、知を軸に徳と幸福を結びつける立場は主知主義と呼ばれ、以後のギリシア倫理思想の基調となった。
「悪と知りながら行ってしまう」という意志の弱さを認めない点は、後にアリストテレスから批判されるが、知を魂の変革として重くとらえるところにソクラテスの真意がある。
ひっかけポイント
「知と行為は無関係」は知行合一の正反対。アレテーを肉体的な力に限定する説明や、幸福を財産・名誉の獲得とする説明は、魂への配慮と福徳一致に反する。
選択肢の確認
①「ソクラテスは、徳についての知識と実際の行為とは無関係であると説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: ソクラテスは知は必ず行いに現れるとする知行合一の立場であり、知識と行為を無関係とする説明は正反対である。
②「ソクラテスは、幸福とは財産や名誉をできるだけ多く獲得することであるとした」
❌ 誤り。
誤答理由: ソクラテスは財産や名誉ではなく、魂をよくすること(魂への配慮)にこそ幸福があるとした。
③「ソクラテスのいうアレテー(徳)とは、肉体の強さや武勇のみを意味する」
❌ 誤り。
誤答理由: アレテーは魂のすぐれたよさを中心とする卓越性を意味し、肉体の強さに限定されるものではない。
④「ソクラテスは、徳とは何かを真に知れば人は正しく行為できるとする知徳合一の立場に立ち、徳の実現がそのまま幸福であるとした」
✅ 正しい。
正解。ソクラテスは善悪を真に知る者は善く行為するという知徳合一の立場に立ち、徳の実現がそのまま幸福であるとした(福徳一致)。
覚えるポイント
- アレテー=魂のすぐれたよさ、魂への配慮
- 知徳合一・知行合一=善を知れば善をなす(主知主義)
- 福徳一致=徳の実現がそのまま幸福
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。