RN2-A06公共・倫理 対策問題

倫理A 人間としての在り方生き方(2) ギリシアの思想

ソクラテスの裁判と死についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 3

正解

ソクラテスは、国家の神々を信じず青年を惑わせたとして告発され、脱獄の勧めを退けて刑死を受け入れ、善く生きることへの信念を貫いた

この問題のポイント

ソクラテスの最期を問う問題。「告発→死刑判決→脱獄の拒否→毒杯」という経過と、「ただ生きるのではなく善く生きる」という信念の結びつきで解ける。

解説

ソクラテスの問答は、無知を暴かれた人々の反感を買った。紀元前399年、彼は「国家の公認する神々を信じず、新しい神霊を導入して青年を惑わせた」という罪で告発され、裁判にかけられた。
法廷でソクラテスは、命乞いをせず、自分の活動は神から与えられた使命であり、アテネ市民の魂を目覚めさせるものだったと堂々と語ったが、死刑判決を受けた。この弁論の様子は、弟子プラトンが『ソクラテスの弁明』に描いている。ソクラテス自身は一冊の著作も残していないため、その思想はプラトンらの著作を通じて伝えられている。
獄中では、友人クリトンが脱獄を勧めた。しかしソクラテスは、「大切なのは、ただ生きることではなく、善く生きることである」(要旨)と述べ、不正な判決に不正(脱獄)で応じれば、生涯守ってきたポリスの法との約束を裏切ることになるとして拒み、毒杯を仰いで死んだ。その死は、哲学の信念を生き方で証明するものだった。

ひっかけポイント
「亡命した」「脱獄した」は事実と正反対。『ソクラテスの弁明』はプラトンの著作であり、ソクラテス自身の著作とする選択肢が定番のひっかけ。

選択肢の確認

①「ソクラテスは、『ソクラテスの弁明』をはじめとする多くの著作を自ら書き残した」
誤り。
誤答理由: ソクラテスは著作を残していない。『ソクラテスの弁明』は弟子プラトンの著作である。

②「ソクラテスは、ポリスの法には従う必要がないと説いて脱獄を実行した」
誤り。
誤答理由: ソクラテスは不正に不正で応じてはならないとして脱獄を拒否した。法に従う必要がないと説いて脱獄したという説明は事実と正反対である。

③「ソクラテスは、国家の神々を信じず青年を惑わせたとして告発され、脱獄の勧めを退けて刑死を受け入れ、善く生きることへの信念を貫いた」
正しい。
正解。ソクラテスは神々を信じず青年を惑わせたとして告発され、脱獄の勧めを退けて刑死を受け入れ、善く生きる信念を貫いた。

④「ソクラテスは、裁判で死刑の判決を受けた後、弟子の勧めに従って国外へ亡命した」
誤り。
誤答理由: ソクラテスは亡命も脱獄もせず、ポリスの法との約束を守って刑死を受け入れた。

覚えるポイント

  • 告発の罪状=神々を信じない・青年を惑わす
  • 脱獄を拒否し、善く生きる信念を貫いて刑死
  • 著作はなく、プラトン『ソクラテスの弁明』が伝える

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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