RN2-A03|公共・倫理 対策問題
アテネで活動したソフィストの特徴についての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 2
正解
ソフィストは、アテネ民主政治の発展を背景に、報酬を取って弁論術などを教えた職業教師であり、関心を自然から人間・社会の事柄へと移した
この問題のポイント
ソフィストの社会的性格を問う問題。「民主政治と弁論術の需要」という背景と、「ノモスとピュシスの区別」「相対主義」という思想的特徴で解ける。
解説
紀元前5世紀のアテネでは、市民が民会や法廷で発言する民主政治が発展し、人々を説得する弁論術が出世の武器となった。この需要に応えて各地から集まり、報酬を取って弁論術や教養を教えた職業教師がソフィスト(知恵ある者の意)である。
彼らは各地の法や慣習が異なることを見聞していたため、哲学の関心を自然から人間・社会の事柄へと転換させた。そして、法や制度(ノモス)は生まれつきの自然(ピュシス)ではなく、人間が作った人為的な取り決めにすぎないと見抜いた。
代表者プロタゴラスの「人間は万物の尺度である」は、真理や価値の判断が各人の受け取り方によって異なるとする相対主義の宣言であり、絶対的真理の主張ではない。
相対主義は伝統的権威を疑う批判精神を育てた一方、後には真理そのものへの関心を失い、議論に勝つための詭弁に流れる傾向も生んだ。これに対して、徳についての普遍的な知を問答で探究したのがソクラテスである。
ひっかけポイント
ソフィストは職業教師であり神官ではない。プロタゴラスの言葉を絶対主義と逆に説明する選択肢、ノモス(人為)とピュシス(自然)の区別を消す選択肢が定番。
選択肢の確認
①「ソフィストたちは、法や制度(ノモス)は自然(ピュシス)と完全に一致すると説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: ソフィストはノモス(法・制度)を人為的な取り決めとみて、生まれつきの自然(ピュシス)と区別した。完全な一致の主張は誤りである。
②「ソフィストは、アテネ民主政治の発展を背景に、報酬を取って弁論術などを教えた職業教師であり、関心を自然から人間・社会の事柄へと移した」
✅ 正しい。
正解。ソフィストはアテネ民主政治の発展を背景に、報酬を取って弁論術を教えた職業教師であり、関心を自然から人間・社会へ移した。
③「ソフィストは、報酬を受け取ることを禁じられた神殿の神官であった」
❌ 誤り。
誤答理由: ソフィストは神官ではなく、各地から集まって報酬を取って教えた職業教師である。
④「プロタゴラスの『人間は万物の尺度である』という言葉は、万人に共通する絶対的な真理の存在を主張するものである」
❌ 誤り。
誤答理由: プロタゴラスの言葉は真理の判断が各人によって異なるとする相対主義の表明であり、絶対的真理の主張ではない。
覚えるポイント
- ソフィスト=報酬を取る弁論術の職業教師
- ノモス(人為的取り決め)とピュシス(自然)を区別
- プロタゴラス=人間は万物の尺度(相対主義)
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。