RN8-036公共・倫理 対策問題

倫理B 西洋近現代思想(7) 現代の思想

構造主義の考え方の特徴として最も適切なものはどれか。

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正解: 3

正解

人間の思考や行動は、本人が自覚していない言語や社会の構造によって規定されているとみる

この問題のポイント

構造主義の基本的な発想を問う。自覚されない構造が人間を規定するという見方と、主体を中心に置く実存主義との対比がポイント。

解説

構造主義は、20世紀半ばのフランスを中心に広がった思想の潮流である。
その基本的な発想は、人間の思考・行動・文化は、個人の自由な意識や決断の産物である以前に、本人が自覚していない規則の体系=構造によって形づくられている、とみることにある。モデルとなったのはソシュールの言語学である。私たちは自分の考えを自由に語っているつもりでも、実はその言語の語彙と文法の体系(ラング)が許す仕方でしか考えられない。同じように、レヴィ=ストロースは婚姻や神話の背後に無意識の構造を見いだした。
この見方は、人間を自由な
主体
とみなし、主体的な決断や歴史の進歩を強調する実存主義や近代の人間中心主義を根本から相対化した。真理や主体を自明の中心とみなす発想への疑いは、フーコーデリダらのポスト構造主義へと引き継がれ、現代思想の共通の出発点となっている。

ひっかけポイント
自由な主体と決断の強調はサルトル的な実存主義で、構造主義がまさに批判した立場。構造=本人に自覚されない規則の体系、という規定が核心。

選択肢の確認

①「社会の現象はすべて、経済的な生産関係のみによって説明できるとみる」
誤り。
経済的な生産関係のみによる説明はマルクス主義の唯物史観の図式であり、言語をモデルとする構造主義の特徴ではない。

②「観察できる外的な行動のみを研究し、内面や無意識は考察しないとみる」
誤り。
観察可能な行動に研究を限るのは行動主義心理学の立場であり、無意識の構造を分析する構造主義とは異なる。

③「人間の思考や行動は、本人が自覚していない言語や社会の構造によって規定されているとみる」
正しい。
正解。構造主義は、人間の思考や行動が、本人の自覚しない言語や社会の構造によって規定されているとみる思想の潮流である。

④「人間は完全に自由な主体であり、歴史は個人の主体的な決断によって作られるとみる」
誤り。
完全に自由な主体と決断による歴史という見方はサルトル的な実存主義であり、構造主義がまさに相対化した立場である。

覚えるポイント

  • 構造=自覚されない規則の体系が人間を規定
  • モデルはソシュール言語学、代表はレヴィ=ストロース
  • 実存主義の主体中心の人間観を相対化した

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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