RN8-023公共・倫理 対策問題

倫理B 西洋近現代思想(7) 現代の思想

アドルノらが研究した権威主義的パーソナリティの説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 3

正解

強い者には無批判に服従し、弱い者には威圧的にふるまう、偏見や全体主義を支えやすい性格傾向

この問題のポイント

権威主義的パーソナリティの内容を問う。強者への服従と弱者への攻撃という二面性を持つ性格類型で、ファシズムの心理的基盤の研究である点がポイント。

解説

アドルノらフランクフルト学派の研究者は、なぜ多くの普通の人々がナチズムを支持し、ユダヤ人への偏見と迫害に加担したのかを、社会心理学の手法で研究した。その成果が権威主義的パーソナリティの研究である。
この性格類型の特徴は、権威や強い者には無批判に服従する一方で、自分より弱い立場の者や少数者には威圧的・攻撃的にふるまうという二面性にある。因習への同調、物事を強い・弱い、味方・敵と単純に二分する思考、自分の内面を見つめることの回避なども特徴とされ、アドルノらは質問紙(F尺度)によってこの傾向を測定しようと試みた。
こうした性格は個人の生まれつきではなく、家庭のしつけや社会のあり方を通じて形成されると考えられた。偏見や差別、全体主義を支える心理的基盤を明らかにしたこの研究は、現代の差別・排外主義の分析にも受け継がれている。

ひっかけポイント
権威主義的とは、権威をふりかざすだけでなく強者への服従とセットである点が核心。あらゆる権威の否定や合理的判断は、この性格類型の正反対の記述である。

選択肢の確認

①「他者の意見に左右されず、あらゆる問題を合理的に判断する性格傾向」
誤り。
他者に流されない合理的判断は、因習への同調と紋切り型の思考を特徴とするこの性格類型と相いれない。

②「その日の快楽を追求して享楽的に生きようとする性格傾向」
誤り。
享楽的に生きる傾向はこの類型の特徴ではなく、アドルノらの研究対象とも異なる。

③「強い者には無批判に服従し、弱い者には威圧的にふるまう、偏見や全体主義を支えやすい性格傾向」
正しい。
正解。権威主義的パーソナリティは、強者への無批判な服従と弱者への威圧という二面性を持ち、偏見や全体主義を支えやすい性格傾向である。

④「いかなる権威も認めず、常に新しい価値を創造しようとする性格傾向」
誤り。
あらゆる権威を否定して価値を創造する傾向は、権威への服従を核とするこの性格類型の正反対の記述である。

覚えるポイント

  • 強者に服従し弱者に威圧的、という二面性
  • 偏見・全体主義を支える性格の研究(アドルノら)
  • 家庭や社会を通じて形成されるとされた

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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