RN2-A02|公共・倫理 対策問題
自然哲学者たちの思想についての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 3
正解
ヘラクレイトスは『万物は流転する』と述べて変化こそ万物の実相であるとし、その根源を火に求めた
この問題のポイント
自然哲学者と学説の対応を問う問題。「ヘラクレイトス=火・流転」「ピタゴラス=数」「デモクリトス=原子」「パルメニデス=不変の存在」の対応で解ける。
解説
タレス以後の自然哲学者たちは、多様なアルケーを唱えた。
- ヘラクレイトスは、「万物は流転する(パンタ・レイ)」と述べ、同じ川に二度入ることはできないように、すべては絶えず変化していると考えた。その変化の根源を、燃え上がりまた消える火に求め、変化を貫く法則をロゴスと呼んだ
- パルメニデスはこれと対照的に、「あるものはあり、あらぬものはあらぬ」として、真の存在は生成も消滅もしない不変・不動のものであると論じ、変化は感覚の思い込みだとした
- ピタゴラスは、音階が数の比で表されることなどから、万物の根源を数の秩序と調和に求め、宗教的な教団を作った
- デモクリトスは、万物はそれ以上分割できない**原子(アトム)と、その運動の場である空虚(ケノン)**からなるとする原子論を唱え、近代科学の物質観の先駆となった
変化を重んじる立場と不変の存在を重んじる立場の対立は、のちのイデア論にも影響を与えた。
ひっかけポイント
数=ピタゴラス、原子=デモクリトスの入れ替えが最頻出。ヘラクレイトス(万物流転)とパルメニデス(不変の存在)は正反対の立場であり、両者の主張の交換にも注意。
選択肢の確認
①「ピタゴラスは、万物はそれ以上分割できない原子(アトム)と空虚からなるとした」
❌ 誤り。
誤答理由: 原子(アトム)と空虚による説明はデモクリトスの原子論である。ピタゴラスは数を根源とみた。
②「パルメニデスは、あらゆるものは絶えず変化し、不変の存在はないと説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: パルメニデスは真の存在は生成も消滅もしない不変・不動のものと説いた。万物の変化を説いたのはヘラクレイトスである。
③「ヘラクレイトスは『万物は流転する』と述べて変化こそ万物の実相であるとし、その根源を火に求めた」
✅ 正しい。
正解。ヘラクレイトスは「万物は流転する」と述べて変化を万物の実相とみて、その根源を火に求めた。
④「デモクリトスは、万物の根源を数の秩序と調和に求めた」
❌ 誤り。
誤答理由: 数の秩序と調和を根源としたのはピタゴラスである。デモクリトスは原子論を唱えた。
覚えるポイント
- ヘラクレイトス=火・万物は流転する
- パルメニデス=存在は不変・不動
- ピタゴラス=数、デモクリトス=原子と空虚
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。