RN2-A01公共・倫理 対策問題

倫理A 人間としての在り方生き方(2) ギリシアの思想

自然哲学の成立についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 4

正解

自然哲学は、神話(ミュートス)による説明を離れ、理性(ロゴス)によって万物の根源(アルケー)を探究する営みとして始まった

この問題のポイント

哲学の誕生の意味を問う問題。「ミュートスからロゴスへ」という説明原理の転換と、アルケー(万物の根源)という問いの意味がわかれば解ける。

解説

古代ギリシアの人々は、世界の成り立ちや自然現象を、長らく神々の物語であるミュートス(神話)によって説明してきた。雷はゼウスの怒り、というような説明である。
紀元前6世紀ごろ、イオニア地方のミレトスで、これに代わる新しい知のあり方が生まれた。観察と
理性(ロゴス)によって、万物のもとにある根源、すなわちアルケー
を探究する自然哲学である。
最初の哲学者とされるタレスは、アルケーをと考えた。答えの当否よりも、神話に頼らず自然そのものの中に原理を求めたという問いの立て方の転換こそが重要であり、ここに哲学と科学の源流がある。
タレスに続き、アナクシマンドロス(無限なもの)、ヘラクレイトス(火)、ピタゴラス(数)、デモクリトス(原子)など、多くの哲学者がそれぞれのアルケーを唱えた。彼らの関心はまず自然に向けられており、人間や社会の問題が哲学の中心となるのは、ソフィストとソクラテスの登場以後である。

ひっかけポイント
「ミュートスからロゴスへ」の方向を逆にした選択肢が定番。初期の哲学者の関心は自然であり、人間・社会への関心の移行はソフィスト以降という順序も問われる。

選択肢の確認

①「タレスは、万物の成り立ちを神々の意志によって説明し、合理的な探究を退けた」
誤り。
誤答理由: タレスは神々の意志ではなく水をアルケーとし、自然を合理的に説明しようとした最初の哲学者である。

②「自然哲学者たちの主な関心は、自然ではなく、人間の生き方やポリスの正義にあった」
誤り。
誤答理由: 初期の自然哲学者の関心はまず自然に向けられていた。人間やポリスの正義への関心の移行はソフィストとソクラテス以後である。

③「アルケーとは、ポリスの民会で用いられた弁論の技術を意味する言葉である」
誤り。
誤答理由: アルケーは万物の根源を意味する哲学の言葉であり、弁論の技術を指すものではない。

④「自然哲学は、神話(ミュートス)による説明を離れ、理性(ロゴス)によって万物の根源(アルケー)を探究する営みとして始まった」
正しい。
正解。自然哲学は神話(ミュートス)による説明を離れ、理性(ロゴス)で万物の根源(アルケー)を探究する営みとして紀元前6世紀ごろに始まった。

覚えるポイント

  • 自然哲学=ミュートスからロゴスへの転換
  • アルケー=万物の根源、タレスは水とした
  • 人間・社会への関心はソフィスト以降

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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