RN4-020|公共・倫理 対策問題
ウパニシャッド哲学の中心思想である梵我一如についての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 2
正解
宇宙の根本原理ブラフマンと自己の本質アートマンが本来一体であると悟ることである
この問題のポイント
梵我一如の「梵=ブラフマン」「我=アートマン」という用語の対応と、その一体の悟りが解脱をもたらすという構造を問う。
解説
祭式万能主義に飽き足らない人々は、宇宙と人間の真理を内面的な思索によって探究するようになった。その成果が、ヴェーダの奥義書ウパニシャッド(前700年頃から成立)である。
そこで説かれた中心思想が梵我一如である。
- ブラフマン(梵):宇宙のすべてを成り立たせている根本原理
- アートマン(我):個々の人間の内にある自己の本質・霊魂
一見かけ離れたこの両者が、実は本来一体であるとする。この真理を瞑想によって体得するとき、人は輪廻の苦しみから解放される(解脱)と考えられた。
輪廻・業・解脱というインド思想に共通する枠組みは、このウパニシャッド哲学で確立され、仏教やジャイナ教もこの土壌の上に生まれた。ただし仏教は、永遠不変のアートマンという考え方自体を否定する(諸法無我)点で一線を画す。
ひっかけポイント
万物は空・無我という説明は仏教(竜樹・ブッダ)のもので、不変のアートマンを認めるウパニシャッドとは対立する。梵と我の対応の入れ替えにも注意。
選択肢の確認
①「唯一神への信仰によって最後の審判での救いを確信することである」
❌ 誤り。
誤答理由: 唯一神への信仰と最後の審判は一神教の枠組みであり、内面的な思索による梵我一如の悟りを説くウパニシャッド哲学とは別系統である。
②「宇宙の根本原理ブラフマンと自己の本質アートマンが本来一体であると悟ることである」
✅ 正しい。
正解。梵我一如は、宇宙の根本原理ブラフマン(梵)と自己の本質アートマン(我)が本来一体であるとする、ウパニシャッド哲学の中心思想である。
③「宇宙と自己はまったく別の存在であり、両者の断絶を自覚することである」
❌ 誤り。
誤答理由: 宇宙と自己の断絶ではなく一体性の悟りが梵我一如である。両者の合一の体得によって輪廻からの解脱がかなうとされた。
④「万物には固定的な実体がなく、すべては空であると悟ることである」
❌ 誤り。
誤答理由: 万物に固定的実体がないという空の思想は仏教(竜樹)のものであり、不変のアートマンを認めるウパニシャッドとは対立する。
覚えるポイント
- ブラフマン=宇宙の根本原理、アートマン=自己の本質
- 両者の一体の悟りが梵我一如
- 体得により輪廻から解脱すると説いた
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。