RN-A2-01|公共・倫理 対策問題
古代ギリシアの自然哲学についての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 3
正解
タレスは万物の根源(アルケー)を水と考え、神話的な説明を離れて自然を合理的に説明しようとした
この問題のポイント
自然哲学の性格と、各哲学者の説いたアルケーの対応を問う問題。「タレス=水、ヘラクレイトス=火、デモクリトス=原子、ピタゴラス=数」の対応で解ける。
解説
紀元前6世紀ごろのギリシアでは、それまで神々の物語(ミュートス)で説明されてきた世界の成り立ちを、理性(ロゴス)によって合理的に説明しようとする自然哲学が生まれた。哲学の始まりである。
最初の哲学者とされるタレスは、万物の根源(アルケー)を水と考えた。生命に不可欠で姿を変える水に、万物に共通する根源を見たのである。
以後の哲学者たちもそれぞれのアルケーを唱えた。
- ヘラクレイトス:「万物は流転する」と述べ、絶えず変化する万物の根源を火に求めた
- ピタゴラス:万物の背後にある数の秩序・調和を根源とみた
- デモクリトス:万物はそれ以上分割できない**原子(アトム)**が虚空の中で結合・分離してできるとした
神話から理性的探究への転換は、のちの科学的思考の源流となった。
ひっかけポイント
哲学者とアルケーの組合せの入れ替えが最頻出。数=ピタゴラス、原子=デモクリトス、火と流転=ヘラクレイトス。自然哲学は神話による説明からの脱却であり、その徹底ではない。
選択肢の確認
①「ヘラクレイトスは、万物はそれ以上分割できない原子からなり、虚空の中を運動すると考えた」
❌ 誤り。
誤答理由: 原子と虚空による説明はデモクリトスのものである。ヘラクレイトスは万物の根源を火に求め「万物は流転する」と説いた。
②「自然哲学とは、自然の成り立ちを神々の物語(ミュートス)によって説明する立場を徹底させたものである」
❌ 誤り。
誤答理由: 自然哲学はミュートス(神話)による説明から離れ、ロゴス(理性)で自然を説明しようとした営みであり、神話的説明の徹底とは正反対である。
③「タレスは万物の根源(アルケー)を水と考え、神話的な説明を離れて自然を合理的に説明しようとした」
✅ 正しい。
正解。タレスは万物の根源(アルケー)を水と考えた最初の哲学者であり、神話に頼らず自然を合理的に説明しようとする自然哲学を開いた。
④「デモクリトスは、万物の根源を数の秩序に求めた」
❌ 誤り。
誤答理由: 万物の根源を数の秩序に求めたのはピタゴラスである。デモクリトスは原子(アトム)を根源とする原子論を唱えた。
覚えるポイント
- 自然哲学=ミュートスからロゴスへの転換
- タレス=水、ヘラクレイトス=火・万物流転
- ピタゴラス=数、デモクリトス=原子(アトム)
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。