RN-A4-01|公共・倫理 対策問題
古代インドの思想についての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 1
正解
ウパニシャッド哲学では、宇宙の根本原理ブラフマン(梵)と自己の本体アートマン(我)が一体であると悟る梵我一如によって、輪廻からの解脱がめざされた
この問題のポイント
仏教の背景となる古代インド思想を問う問題。「輪廻と業」「梵我一如による解脱」というウパニシャッド哲学の枠組みがわかれば解ける。
解説
古代インドでは、祭式をつかさどるバラモンを頂点とする身分制度(ヴァルナ制)とともに、バラモン教が発達した。仏教以前に成立したこの伝統が、インド思想の土台である。
そこで生まれた根本的な世界観が輪廻の思想である。生きものは死後も生前の行い(業・カルマ)に応じて姿を変え、生死を無限に繰り返すとされた。輪廻は苦しみととらえられ、そこからの解脱が人生の究極の目標となった。
バラモン教の哲学的探究であるウパニシャッド哲学は、宇宙の根本原理ブラフマン(梵)と、自己の本体アートマン(我)とが、本来一体であると説いた。この梵我一如の真理を瞑想によって悟るとき、人は輪廻の束縛から解放されるとされたのである。
ブッダの仏教は、この輪廻と解脱の枠組みを受け継ぎつつ、固定的な我(アートマン)への執着をいましめ、ヴァルナ制の権威を認めない立場から成立した。
ひっかけポイント
梵我一如を「梵と我の分離」と逆に定義する選択肢が定番。輪廻は業と結びついた思想であり「行いと無関係」は誤り。ヴァルナ制はバラモン教社会の制度で仏教のものではない。
選択肢の確認
①「ウパニシャッド哲学では、宇宙の根本原理ブラフマン(梵)と自己の本体アートマン(我)が一体であると悟る梵我一如によって、輪廻からの解脱がめざされた」
✅ 正しい。
正解。ウパニシャッド哲学は、ブラフマン(梵)とアートマン(我)の一体性を悟る梵我一如によって輪廻からの解脱をめざした。
②「バラモン教では、輪廻からの解脱は生前の行い(業)とは無関係に得られるとされた」
❌ 誤り。
誤答理由: 輪廻は生前の行い(業・カルマ)に応じて次の生が定まるとする思想であり、行いと無関係とする説明は誤りである。
③「ヴァルナ制は、仏教の教団が定めた身分制度である」
❌ 誤り。
誤答理由: ヴァルナ制はバラモン教の社会に成立した身分制度である。ブッダはむしろ生まれによる身分の権威を認めなかった。
④「梵我一如とは、宇宙の根本原理と自己とが絶対に分離していることを知ることである」
❌ 誤り。
誤答理由: 梵我一如は宇宙の根本原理と自己の本体が一体であると知ることであり、分離を知るという説明は正反対である。
覚えるポイント
- 輪廻=業に応じた生死の繰り返し、目標は解脱
- 梵我一如=ブラフマンとアートマンの一体性の悟り
- 仏教はこの枠組みを継承しつつヴァルナ制を否定
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。