RN8-016|公共・倫理 対策問題
プラグマティズムの特徴の説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 1
正解
知識や観念の意味と価値を、実際の行動や生活にもたらす効果から捉えようとする
この問題のポイント
プラグマティズムの基本的性格を問う。知識を行動・実践との関係で捉えるという発想と、アメリカで生まれた思想という背景がポイント。
解説
プラグマティズムは、19世紀後半のアメリカで生まれた哲学である。名称はギリシア語のプラグマ(行為・行動)に由来し、日本では実用主義などと訳される。
その基本的な発想は、知識や観念を、それ自体として完結した真理とみるのではなく、実際の行動の中でどのような効果や結果をもたらすかという観点から捉えることにある。知識は生活の中で試され、役立てられてこそ意味を持つと考えるのである。
思想の系譜としては、観察と経験を重んじるイギリス経験論の伝統を受け継ぎ、これに、自らの手で環境を切り開いてきたアメリカの開拓者(フロンティア)精神や近代科学の実験的方法が結びついて成立した。
創始者のパース、これを広めたジェームズ、教育や民主主義の理論に発展させたデューイへと受け継がれ、アメリカを代表する哲学となった。
ひっかけポイント
理性の演繹だけに頼るのは大陸合理論、絶対精神の体系はヘーゲル哲学の説明。プラグマティズムは経験論の系譜+行動と結果を重視、と整理する。
選択肢の確認
①「知識や観念の意味と価値を、実際の行動や生活にもたらす効果から捉えようとする」
✅ 正しい。
正解。プラグマティズムは、知識や観念の意味と価値を、行動や生活にもたらす効果から捉える、アメリカ生まれの哲学である。
②「経験に頼らず、理性による演繹のみによって確実な知識を打ち立てようとする」
❌ 誤り。
経験を排した理性の演繹による知識の確立は大陸合理論の立場であり、経験論の系譜に立つプラグマティズムとは異なる。
③「歴史を絶対精神の自己展開の過程として体系的に説明しようとする」
❌ 誤り。
絶対精神の自己展開の体系はヘーゲル哲学の説明であり、実践的効果を重んじるプラグマティズムの特徴ではない。
④「一切の判断を差し控えることによって心の平安を得ようとする」
❌ 誤り。
判断の保留による心の平安は古代懐疑派の説であり、行動と検証を重んじるプラグマティズムと対照的である。
覚えるポイント
- プラグマ=行為に由来、知識を行動の効果から捉える
- イギリス経験論とアメリカの開拓者精神が母体
- パース→ジェームズ→デューイと発展
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。