RN8-017|公共・倫理 対策問題
プラグマティズムの創始者パースの主張として最も適切なものはどれか。
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正解: 4
正解
ある概念の意味は、その対象が行動を通じてもたらす効果や結果によって明らかになる
この問題のポイント
パースの立てたプラグマティズムの格率の内容を問う。概念の意味を行動の結果から明確にするという方法論である点が核心。
解説
パースは19世紀後半アメリカの論理学者・科学者で、プラグマティズムの創始者である。
彼は論文「観念を明晰にする方法」で、ある概念の意味を明らかにしたければ、その概念の対象が、私たちの行動にとってどのような効果や結果をもたらすと考えられるかを調べればよい、と論じた。たとえば「硬い」という概念の意味は、引っかいても傷がつかない、といった実験的な結果の総体にほかならない。これがプラグマティズムの格率と呼ばれる方法原理である。
パースにとってプラグマティズムは、あくまで概念の意味を明晰にするための科学的な方法だった。のちにジェームズがこれを、信念が役立つかどうかという真理の基準にまで広げたとき、パースは自らの立場を区別するために自分の説をプラグマティシズムと呼び直したことでも知られる。
ひっかけポイント
有用性を真理の基準とするのはジェームズ、知性を道具とみるのはデューイ。パースは概念の意味を明確にする方法(格率)の提唱者、と役割を区別する。
選択肢の確認
①「観念や信念は、実生活で役に立つかぎりにおいて真理である」
❌ 誤り。
有用性を真理の基準とするのはジェームズの拡張であり、パースはこの拡張に反対して自説をプラグマティシズムと呼び直した。
②「知性は環境に働きかけて問題を解決するための道具である」
❌ 誤り。
知性を問題解決の道具とみる道具主義はデューイの立場であり、パースの格率とは区別される。
③「人間は生まれながらに明晰で確実な観念を備えている」
❌ 誤り。
生得の明晰な観念を認めるのはデカルト的合理論の発想であり、行動の結果から意味を確かめるパースの方法と正反対である。
④「ある概念の意味は、その対象が行動を通じてもたらす効果や結果によって明らかになる」
✅ 正しい。
正解。パースは、概念の意味はその対象が行動を通じてもたらす効果や結果によって明らかになるというプラグマティズムの格率を立てた。
覚えるポイント
- パースはプラグマティズムの創始者
- 概念の意味は行動にもたらす効果によって明らかになる(格率)
- ジェームズの真理観とは区別される方法論
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。