RN8-018公共・倫理 対策問題

倫理B 西洋近現代思想(6) 実存主義とプラグマティズム

ジェームズの真理観の説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 3

正解

観念や信念は、それが実際の生活において有用であるかぎりで真理である

この問題のポイント

ジェームズの真理の有用性説を問う。真理だから役立つのではなく、役立つから真理であるという発想の転換が核心。

解説

ジェームズは19世紀末から20世紀初頭のアメリカの心理学者・哲学者で、パースの考えを発展させてプラグマティズムを世界に広めた。主著に『プラグマティズム』がある。
彼の真理観の核心は、真理の有用性である。観念や信念の真偽は、それが事実と一致するかを頭の中だけで確かめて決まるのではなく、それを信じて行動したときに実生活でうまく働くかどうか、すなわち有用であるかどうかによって検証される。役立つから真理なのであり、真理の価値はその現金価値(実際の生活における働き)にあると彼は表現した。
この立場からジェームズは、宗教的信念についても、それが人に生きる力と心の安定を与えるなら、その人にとって真理でありうると論じた。真理を、完成した不変のものではなく、経験の中で検証され作られていくものと捉えた点に特色がある。

ひっかけポイント
概念の意味の明晰化に限定するのは創始者パースの立場。ジェームズはそれを真理論へ拡張し、宗教的信念の価値も有用性から認めた点が特徴である。

選択肢の確認

①「プラグマティズムは概念の意味を明確にする方法にとどめるべきである」
誤り。
プラグマティズムを概念の意味の明晰化の方法に限定したのは創始者パースであり、真理論へ広げたのがジェームズである。

②「宗教的な信念は科学で証明できないため、すべて偽である」
誤り。
ジェームズは宗教的信念も、人の生を支えるなら有用性の点でその人にとって真理でありうるとしており、すべて偽としたのではない。

③「観念や信念は、それが実際の生活において有用であるかぎりで真理である」
正しい。
正解。ジェームズは、観念や信念は実生活で有用に働くかぎりで真理であるとし、真理の現金価値という表現でその働きを強調した。

④「真理とは観念と事物の一致であり、生活上の有用性とは関わりがない」
誤り。
観念と事物の一致だけを真理とし有用性と切り離す立場は伝統的な真理観であり、ジェームズはこれを実践の観点から作りかえた。

覚えるポイント

  • ジェームズは真理の基準を有用性に置いた
  • 役立つから真理という発想(現金価値)
  • 宗教的信念も有用なら真理でありうるとした

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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