RN7-044公共・倫理 対策問題

倫理C 日本の思想(3) 近世の思想(儒学・国学・民衆思想)

石門心学を創始した石田梅岩の思想の説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 1

正解

商人の利益の追求は武士の俸禄と同じく正当なものであると説き、町人の生き方に道徳的な自信を与えた

この問題のポイント

「商人の買利は士の禄に同じ」という梅岩の商業利益肯定の論理を問う問題。

解説

石田梅岩(1685〜1744年)は、京都の商家に長年奉公したのちに講席を開き、町人のための平易な人生哲学である石門心学を創始した。
当時、商人の利益追求は卑しいものとみなされがちだった。梅岩は主著**『都鄙問答』で「商人の買利は士の禄に同じ」と述べ、商人が正当な商いによって得る利益は、武士が主君から受ける俸禄と同じく、天下に認められた正当な報酬であると説いた。商人は売買を通じて世の中に必要な物資を行きわたらせており、その社会的役割は武士に劣るものではない。
ただし利益はあくまで
正直**な商いによって得られるべきであり、二重の利をむさぼることは戒められた。梅岩の思想は、身分制社会の中で町人の職分に道徳的な誇りを与えるものであった。

ひっかけポイント
梅岩は商業の否定でも無制限の利益追求の肯定でもなく、「正直な商いによる正当な利益」の肯定である。両極端の選択肢に引っかからないこと。

選択肢の確認

①「商人の利益の追求は武士の俸禄と同じく正当なものであると説き、町人の生き方に道徳的な自信を与えた」
正しい。
正解。梅岩は商人の買利は士の禄に同じと説き、正当な商いによる利益を肯定して町人の生き方に道徳的自信を与えた。

②「商業は人をあざむく卑しい営みであるから、商人は速やかに農業に転じるべきだと説いた」
誤り。
誤答理由: 梅岩は商業を卑しい営みとみる通念をこそ正したのであり、商人に農業への転身を求めたという記述は正反対である。

③「武士だけが道徳の主体であり、町人に学問は不要であると説いた」
誤り。
誤答理由: 梅岩の心学は町人をはじめ広く庶民に開かれた平易な教えであり、町人に学問不要と説いたという記述は逆である。

④「利益の追求に上限はなく、手段を選ばず富を増やすべきだと説いた」
誤り。
誤答理由: 梅岩が認めたのは正直な商いによる正当な利益であり、手段を選ばぬ無制限の利益追求はむしろ戒めた。

覚えるポイント

  • 石田梅岩=石門心学・『都鄙問答』
  • 商人の買利は士の禄に同じ
  • 正当な商業利益の肯定で町人に誇りを与えた

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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