RN7-043|公共・倫理 対策問題
平田篤胤の死後の魂についての教説の説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 2
正解
人の魂は死後、大国主命が主宰する幽冥界におもむき、そこから現世の子孫を見守り続けると説いた
この問題のポイント
篤胤の幽冥界の教説と、それが人々に安心を与える宗教思想であった点を問う問題。
解説
平田篤胤の思想の宗教的な核心は、死後の魂の行方の問題にある。
篤胤は、人は死ぬと汚れた黄泉の国へ行くとする古典の記述を再解釈し、人の魂は死後、大国主命が主宰する幽冥界(かくりよ)におもむくと説いた。幽冥界は現世(うつしよ)と別の場所にあるのではなく、現世と重なり合って存在し、目には見えないが、魂はそこから子孫や縁者を見守り続けるという。
この教説は、死をめぐる不安に対して日本固有の信仰に基づく安心(あんじん)を与えようとするものであり、仏教の極楽往生に代わる神道的な死後観を提示した点に特色がある。
死者が身近にとどまって子孫を見守るという発想は、のちに民俗学者の柳田国男が示した日本人の祖霊信仰の理解にも通じるものと評価されている。
ひっかけポイント
極楽往生は仏教(浄土信仰)の死後観であり、篤胤はこれに代わる神道的な安心を説いた。魂の消滅や不可知論も篤胤の立場とは異なる。
選択肢の確認
①「死後の問題は学問の対象にならないとして、いっさいの言及を避けた」
❌ 誤り。
誤答理由: 篤胤は死後の問題を避けるどころか、幽冥界の教説によって積極的に論じ、人々に安心を与えようとした。
②「人の魂は死後、大国主命が主宰する幽冥界におもむき、そこから現世の子孫を見守り続けると説いた」
✅ 正しい。
正解。篤胤は、魂は死後に大国主命が主宰する幽冥界におもむき、現世と重なるその世界から子孫を見守り続けると説いた。
③「人の魂は死とともに完全に消滅するので、死後の世界を考える必要はないと説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 篤胤はまさに死後の魂の行方を教説の中心に据えたのであり、魂の消滅を説いたという記述は正反対である。
④「人の魂は死後、阿弥陀仏の極楽浄土に往生すると説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 阿弥陀仏の極楽浄土への往生は仏教(浄土信仰)の死後観であり、篤胤はこれに代わる神道的な安心を示そうとした。
覚えるポイント
- 死後の魂は幽冥界へ、主宰神は大国主命
- 幽冥界は現世と重なり、魂は子孫を見守る
- 神道的な死後の安心を説いた
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。