RN7-045|公共・倫理 対策問題
石田梅岩が町人の道徳として重んじた徳目の説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 4
正解
偽りのない正直と、財を無駄にしない倹約を中心に、身分・職分に応じて満ち足りて生きる知足安分を説いた
この問題のポイント
心学の中心的徳目である正直・倹約・知足安分の組合せを問う問題。
解説
石田梅岩の心学が町人に説いた中心的な徳目は、正直と倹約である。
正直とは、偽りのない心で商いを行い、不当な利をむさぼらないこと。倹約とは、単なるけちではなく、物や財を天下のために生かして無駄にしないことである。梅岩は倹約を「世界のために三つの物を二つで済ませること」(要旨)と説明し、私欲のためでなく世のための倹約を説いた。
さらに、それぞれの身分・職分に安んじ、足るを知って生きる知足安分を重んじた。これは身分制を前提とする保守的な面を持つが、同時に、町人の日常の営みそのものに道徳的価値を認める思想でもあった。
梅岩の心学は、手島堵庵・中沢道二ら門人によって全国に広められ、町人だけでなく武士や農民にも浸透する一大教化運動となった。
ひっかけポイント
倹約の勧めを浪費の勧めに、知足安分を体制打破に置き換える選択肢が定番。心学は平易な講話で庶民に開かれた教えであった点も押さえる。
選択肢の確認
①「身分制度を打破するための武力蜂起の覚悟を説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 心学は身分制の枠内で各自の職分の道徳的意義を説いたのであり、武力蜂起による身分打破の思想ではない。
②「浪費と派手な消費こそが経済を活性化させる美徳であると説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 梅岩は倹約を重んじたのであり、浪費や派手な消費を美徳とする考えは正反対である。
③「学問は漢文の素養のある武士に限られるべきだと説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 梅岩の講席は身分や男女を問わず開かれており、学問を武士に限るという主張は心学の性格と逆である。
④「偽りのない正直と、財を無駄にしない倹約を中心に、身分・職分に応じて満ち足りて生きる知足安分を説いた」
✅ 正しい。
正解。梅岩は偽りのない正直と財を生かす倹約を中心に、身分・職分に応じて足るを知る知足安分を町人の道徳として説いた。
覚えるポイント
- 心学の徳目は正直・倹約・知足安分
- 倹約は世のために財を生かすこと
- 手島堵庵らにより全国的な教化運動に発展
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。