KZ-R6TB-02公共・倫理 対策問題

共通テスト図版チャレンジ

図のような道徳的評価の基準に関連して、行為の善悪の判断についての倫理学説の知識として最も適切なものはどれか。

KZ-R6TB-02の問題図版
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正解: 2

正解

カントは行為の善さを動機である善意志に求める動機主義の立場をとり、ベンサムらの功利主義は行為が生み出す結果としての幸福を判断の基準とした

この問題のポイント

動機主義(カントの義務論)と帰結主義(功利主義)の対比、およびベンサムとミルの違いを問う。倫理分野の最重要対立軸である。

解説

行為の善悪をどこで判断するかについて、倫理学には対照的な立場がある。
カントは、行為の道徳的価値を結果ではなく動機に求めた。無条件に善いといえるのは善意志のみであり、義務に基づいて行為することが道徳的であるとする動機主義(義務論)の立場である。行為の指針は「〜せよ」と無条件に命じる定言命法として示される。
一方、ベンサムに始まる功利主義は、行為が生み出す結果としての快楽や幸福を基準とし、「最大多数の最大幸福」を目指す帰結主義(結果説)の立場をとる。ベンサムは快楽を量的に計算できるとしたのに対し、ミルは快楽の質的な違いを認め、精神的快楽を重視した。
意図(動機)と危害(結果)のどちらを重くみるかという図の実験は、この対立と重なる問題設定である。

ひっかけポイント
カント=動機、功利主義=結果という対応の入れ替えと、ベンサム=量的・ミル=質的の入れ替えが二大定番。セットで正確に覚える。

選択肢の確認

①「ベンサムは快楽に質的な違いを認めて精神的快楽を重視し、ミルは快楽の量的な計算のみを主張した」
誤り。
量的功利のベンサムと質的功利のミルの対応が逆である。快楽の質的な違いを認め精神的快楽を重視したのはミルである。

②「カントは行為の善さを動機である善意志に求める動機主義の立場をとり、ベンサムらの功利主義は行為が生み出す結果としての幸福を判断の基準とした」
正しい。
正解。カントは善意志に基づく動機主義(義務論)、ベンサムらの功利主義は結果としての幸福を基準とする帰結主義であり、対応が正確である。

③「カントは、行為の結果として生じる快楽の量を計算して善悪を判断すべきだと説いた」
誤り。
快楽の量の計算を説いたのはベンサムである。カントは結果ではなく動機を重視し、快楽計算とは正反対の立場をとった。

④「功利主義は、行為の結果を問わず、動機が純粋であるかどうかのみを道徳的評価の基準とする」
誤り。
功利主義は行為の結果を基準とする帰結主義であり、動機の純粋さのみを基準とするのはカントの義務論の説明である。

覚えるポイント

  • カントは善意志・動機主義・定言命法
  • 功利主義は結果の幸福を基準とする帰結主義
  • ベンサムは量的功利、ミルは質的功利

共通テスト攻略

  • 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
  • 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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