RN7-046公共・倫理 対策問題

倫理C 日本の思想(3) 近世の思想(儒学・国学・民衆思想)

『自然真営道』を著した安藤昌益の思想の説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 3

正解

すべての人が自ら耕して生きる万人直耕の自然世を理想とし、耕さずに食う武士や僧侶を不耕貪食の徒と批判した

この問題のポイント

昌益の万人直耕・自然世の理想と、不耕貪食の徒への批判という急進的な社会批判を問う問題。

解説

安藤昌益(1703〜62年)は八戸の医者で、主著**『自然真営道』において、封建社会を根本から批判する独創的な思想を展開した。
昌益によれば、あるべき世は、すべての人が男女の別なく自ら田畑を耕し、自らの食を自らまかなう
万人直耕の世界である。これを自然世(しぜんのよ)と呼ぶ。
ところが現実の社会は、聖人が作り出した制度や教学によって上下の差別が生まれ、自ら耕さずに農民の生産物をむさぼり食う武士・僧侶・学者などの支配層が存在する。昌益はこうした者たちを
不耕貪食の徒と厳しく非難し、差別と搾取のある現実の世を法世(ほうせい)**と呼んで批判した。
儒教の聖人の教えそのものを差別の根源として否定した点で、江戸時代の思想の中でも際立って急進的であり、身分制社会への根源的な批判として注目される。

ひっかけポイント
身分秩序の擁護(林羅山)や商業利益の肯定(石田梅岩)と正反対の立場である。昌益は農耕を最も尊い営みとみたのであり、農業卑下とする記述は逆。

選択肢の確認

①「身分秩序は天の理にかなうとして、封建社会をあるべき姿として擁護した」
誤り。
誤答理由: 身分秩序を天の理として擁護したのは林羅山らの朱子学であり、身分差別の根源を批判した昌益と正反対である。

②「農業を卑しい営みとみなし、すべての農民が学問によって武士になるべきだと説いた」
誤り。
誤答理由: 昌益は農耕こそ人間本来の尊い営みとしたのであり、農業を卑しんで武士化を勧めたという記述は逆である。

③「すべての人が自ら耕して生きる万人直耕の自然世を理想とし、耕さずに食う武士や僧侶を不耕貪食の徒と批判した」
正しい。
正解。昌益は万人が自ら耕す自然世を理想とし、耕さずに食う武士や僧侶らを不耕貪食の徒と呼んで法世を批判した。

④「商人の利益追求を正当なものと認め、町人道徳としての心学を創始した」
誤り。
誤答理由: 商人の利益を正当と認める心学は石田梅岩の思想であり、直耕しない者を批判した昌益の立場とは異なる。

覚えるポイント

  • 安藤昌益=『自然真営道』・万人直耕
  • 理想は自然世、差別ある現実は法世
  • 武士・僧侶らを不耕貪食の徒と批判

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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