RN7-012|公共・倫理 対策問題
『往生要集』を著した源信の思想の説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 2
正解
厭離穢土・欣求浄土を説き、地獄の恐ろしさと極楽の素晴らしさを描いて、念仏による極楽往生の道を示した
この問題のポイント
源信『往生要集』と厭離穢土・欣求浄土の組合せを問う問題。法然・親鸞の著作・思想との区別が判別点。
解説
源信(942〜1017年)は比叡山横川の僧で、985年に**『往生要集』を著した。
その冒頭に掲げられたのが「厭離穢土(おんりえど)・欣求浄土(ごんぐじょうど)」、すなわち穢れたこの世を厭い離れ、阿弥陀仏の極楽浄土への往生を欣び求めよという教えである。源信は経典から地獄の責め苦の恐ろしさと極楽の荘厳の素晴らしさを具体的に描き出し、往生のための行として念仏を勧めた。
源信の念仏は、阿弥陀仏の姿を心に思い描く観想念仏を中心とするもので、その教えは貴族社会に大きな影響を与え、平等院鳳凰堂などの浄土教美術や来迎図を生む源泉となった。
口に名号を唱える称名念仏だけを選び取る専修念仏を確立するのは、約200年後の法然**である。源信は法然・親鸞に先立つ日本浄土教の理論的先駆者と位置づけられる。
ひっかけポイント
『選択本願念仏集』は法然、悪人正機は親鸞であり、浄土教の系譜内での入れ替えが定番。源信の念仏は観想念仏中心で、専修念仏の確立者ではない点に注意。
選択肢の確認
①「悪人こそが阿弥陀仏の救いの本来の対象であるという悪人正機を説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 悪人正機は親鸞の思想であり、平安中期の源信の教えではない。浄土教系譜内の人物の混同である。
②「厭離穢土・欣求浄土を説き、地獄の恐ろしさと極楽の素晴らしさを描いて、念仏による極楽往生の道を示した」
✅ 正しい。
正解。源信は『往生要集』で厭離穢土・欣求浄土を掲げ、地獄と極楽を描いて念仏による極楽往生の道を示した。
③「念仏を唱える必要はなく、坐禅によってのみ往生できると説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 源信が勧めたのは念仏であり、坐禅のみによる往生を説いてはいない。坐禅中心は鎌倉時代の禅宗の立場である。
④「『選択本願念仏集』を著して、念仏のみを選び取る専修念仏を確立した」
❌ 誤り。
誤答理由: 『選択本願念仏集』を著して専修念仏を確立したのは法然であり、源信の念仏は観想念仏中心であった。
覚えるポイント
- 源信=『往生要集』・厭離穢土・欣求浄土
- 地獄と極楽を描き観想念仏を勧めた
- 法然・親鸞に先立つ浄土教の先駆者
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。