RN7-011公共・倫理 対策問題

倫理C 日本の思想(1) 古代日本の思想と仏教受容

平安時代中期に浄土の教えを民衆に広めた空也についての説明として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 3

正解

市中で念仏を勧めて市聖と呼ばれ、井戸を掘るなどの社会事業を行いながら民衆に阿弥陀信仰を広めた

この問題のポイント

空也=市聖という組合せを、源信・法然・一遍と区別できるかを問う問題。

解説

空也(903〜972年)は平安時代中期の僧で、諸国を巡ったのち京の市中に入り、人々の集まる市で「南無阿弥陀仏」の念仏を口に唱えることを勧めた。そのため市聖(いちのひじり)、また阿弥陀聖と呼ばれた。
道を修理し井戸を掘り、行き倒れの死者を弔うなどの社会事業を行いながら布教したため、庶民の間に阿弥陀信仰が浸透する先駆けとなった。念仏を唱えながら鉢や瓢を叩いて踊ったとも伝えられ、後世の踊念仏の祖ともされる。京都の六波羅蜜寺には、口から六体の阿弥陀仏が現れる有名な空也上人像が残る。
同じ頃、比叡山の源信は『往生要集』で貴族層に浄土の教えを広めており、市井の空也と対比される。専修念仏の法然、時宗の一遍はいずれも後の鎌倉時代の人物である。

ひっかけポイント
『往生要集』の源信、浄土宗の法然、時宗・踊念仏の一遍との人物入れ替えが定番。空也は平安中期に市中で念仏を広めた市聖、と組合せで覚える。

選択肢の確認

①「専修念仏を唱えて浄土宗を開き、旧仏教から弾圧を受けた」
誤り。
誤答理由: 専修念仏を唱えて浄土宗を開き弾圧を受けたのは鎌倉時代の法然であり、平安中期の空也ではない。

②「諸国を遊行して踊念仏を広め、時宗を開いた」
誤り。
誤答理由: 遊行と踊念仏で時宗を開いたのは鎌倉時代の一遍である。空也は踊念仏の祖と伝えられるが時宗の開祖ではない。

③「市中で念仏を勧めて市聖と呼ばれ、井戸を掘るなどの社会事業を行いながら民衆に阿弥陀信仰を広めた」
正しい。
正解。空也は京の市中で念仏を勧めて市聖と呼ばれ、井戸掘りなどの社会事業を行いながら民衆に阿弥陀信仰を広めた。

④「『往生要集』を著して地獄と極楽のありさまを描き、貴族に観想念仏を広めた」
誤り。
誤答理由: 『往生要集』で厭離穢土・欣求浄土を説き貴族に観想念仏を広めたのは源信であり、市井で活動した空也とは対比される。

覚えるポイント

  • 空也=市聖・阿弥陀聖、市中で口称念仏を勧めた
  • 井戸掘りなどの社会事業とともに布教
  • 踊念仏の祖とも伝えられる

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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