RN7-005公共・倫理 対策問題

倫理C 日本の思想(1) 古代日本の思想と仏教受容

奈良時代の仏教の性格を示す鎮護国家の思想の説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 4

正解

仏教の力によって国家の安泰を祈るという思想で、聖武天皇による国分寺の建立や東大寺の大仏造立に示された

この問題のポイント

奈良仏教の中心的性格である鎮護国家の内容と、聖武天皇の事業との結びつきを問う問題。

解説

鎮護国家とは、仏教の持つ力によって災いを鎮め、国家の安泰を祈るという思想である。奈良時代の仏教はこの性格を強く帯び、国家の保護と統制のもとに置かれた。
聖武天皇は、飢饉や疫病、政情不安が続くなかで、金光明経などの護国経典に基づき、741年に諸国に国分寺・国分尼寺の建立を命じ、743年には東大寺の**大仏(盧舎那仏)**造立の詔を出した。仏の加護によって国全体を守ろうとしたのである。
この時代の仏教は国家の管理下にあり、僧侶は官許を得て出家する国家公務員的な存在で、勝手な民間布教は禁じられていた。そのため仏教はまだ広く民衆のものとはならず、個人の救済を求める仏教の展開は、平安時代の浄土信仰や鎌倉仏教を待つことになる。

ひっかけポイント
鎮護国家は「国家のための仏教」であり、個人救済中心・民衆布教中心とする記述は逆。時代を鎌倉に置き換える選択肢にも注意。

選択肢の確認

①「個人の内面の救済を最優先し、国家と宗教の分離を求める思想であった」
誤り。
誤答理由: 奈良仏教は国家のための仏教であり、個人救済の優先や政教分離の要求とは正反対の性格を持っていた。

②「仏教を民衆に広めることが国家の第一の任務とされ、僧侶の民間布教が奨励された」
誤り。
誤答理由: 奈良時代の僧侶は国家の統制下にあり、民間布教は原則として禁じられていた。布教奨励とする記述は逆である。

③「武士の政権を仏法によって正当化する思想で、鎌倉幕府が創始した」
誤り。
誤答理由: 鎮護国家は奈良時代の思想であり、鎌倉幕府が創始したものではない。武家政権の正当化とも関係がない。

④「仏教の力によって国家の安泰を祈るという思想で、聖武天皇による国分寺の建立や東大寺の大仏造立に示された」
正しい。
正解。鎮護国家は仏教の力で国家の安泰を祈る思想で、聖武天皇の国分寺建立と東大寺大仏造立に典型的に示された。

覚えるポイント

  • 鎮護国家=仏法で国家の安泰を祈る
  • 聖武天皇が国分寺建立・東大寺大仏造立
  • 奈良仏教は国家の統制下で民間布教は原則禁止

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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