RN7-007公共・倫理 対策問題

倫理C 日本の思想(1) 古代日本の思想と仏教受容

平安時代に天台宗を開いた最澄の思想の説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 2

正解

法華経に基づき、すべての人が等しく仏になれるという一乗思想を説き、比叡山に延暦寺を開いた

この問題のポイント

最澄の一乗思想(一切衆生の成仏)と天台宗・比叡山の組合せを問う問題。空海の即身成仏との区別が鍵。

解説

最澄(767〜822年)は唐に渡って天台の教えを学び、帰国後に天台宗を開いて比叡山延暦寺を拠点とした。
その思想の中心は、法華経に基づく一乗思想である。仏になる道(乗り物)は本来一つであり、一切衆生悉有仏性、すなわち生きとし生けるものはすべて仏となる可能性を持つと説いた。人の素質によって成仏の可否が分かれるとする奈良の法相宗の学僧徳一と論争(三一権実論争)を行い、万人成仏の立場を貫いた。
また最澄は、奈良の戒壇から独立した大乗戒壇の設立を目指し、『山家学生式』で比叡山における人材養成の理念を示した。大乗戒壇は最澄の死後に勅許され、延暦寺はのちに法然・親鸞・栄西・道元・日蓮ら鎌倉仏教の開祖たちを育てる母山となった。

ひっかけポイント
即身成仏・三密は空海(真言宗)、只管打坐は道元の教えであり、入れ替えが定番。素質で成仏が決まるとする説は最澄が論争で批判した相手方の立場である。

選択肢の確認

①「ひたすら坐禅に打ち込む只管打坐によって悟りに至ると説いた」
誤り。
誤答理由: 只管打坐は鎌倉時代の道元(曹洞宗)の教えであり、平安時代の最澄の思想ではない。

②「法華経に基づき、すべての人が等しく仏になれるという一乗思想を説き、比叡山に延暦寺を開いた」
正しい。
正解。最澄は法華経に基づく一乗思想に立ち、一切衆生悉有仏性としてすべての人の成仏を説き、比叡山延暦寺を開いた。

③「生まれつきの素質によって成仏できる者とできない者が決まっていると説いた」
誤り。
誤答理由: 素質によって成仏の可否が決まるとするのは法相宗などの立場で、最澄はこれを徳一との論争で批判し万人成仏を主張した。

④「三密の行によって現世の身のままで仏になる即身成仏を教えの中心に据えた」
誤り。
誤答理由: 三密の行による即身成仏は空海の真言宗の教えであり、最澄の天台宗の中心思想ではない。

覚えるポイント

  • 最澄=天台宗・比叡山延暦寺・法華経
  • 一切衆生悉有仏性の一乗思想で万人成仏を主張
  • 大乗戒壇の独立を目指し、徳一と論争

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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