RN-A2-04公共・倫理 対策問題

倫理A 人間としての在り方生き方(2) ギリシアの思想

ヘレニズム時代の思想についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 4

正解

エピクロスは、魂の平安であるアタラクシアを理想とし、公共の生活を避けて『隠れて生きよ』と説いた

この問題のポイント

エピクロス派とストア派の対比を問う問題。「エピクロス=快楽主義・アタラクシア」「ストア派=禁欲主義・アパテイア」の対応を崩さずに判断できるかが鍵。

解説

ポリスが衰退したヘレニズム時代には、共同体を離れた個人の心の平安を求める思想が広がった。
エピクロスは快楽を善とする快楽主義の立場をとったが、その快楽とは飲食や名声のような感覚的快楽ではない。飢えや渇きの苦痛がなく、魂に不安や動揺のない平静な状態、すなわちアタラクシアこそ真の快楽である。死は経験されないから恐れる必要はないと説き、政治などの公共生活から退く「隠れて生きよ」を信条とした。
一方、ゼノンを祖とするストア派は、宇宙を貫く理法(ロゴス)に従う「自然に従って生きよ」を掲げ、欲望や情念(パトス)に動かされない不動心(アパテイア)を理想とする禁欲主義の立場をとった。理性を分けもつ人間はみな平等な世界市民だとするコスモポリタニズムの考えも生んだ。
両派はともに、外的な状況に左右されない内面の平安を幸福とみた点で共通する。

ひっかけポイント
エピクロス(快楽主義)とストア派(禁欲主義)の立場の入れ替えが最頻出。またエピクロスの快楽を感覚的快楽の追求とすり替える選択肢、アパテイアの定義を逆にする選択肢に注意。

選択肢の確認

①「ゼノンを祖とするストア派は、快楽こそ人生の最高の善であると説いた」
誤り。
誤答理由: ストア派は禁欲主義の立場であり、快楽を最高善とするのは快楽主義のエピクロス派である。両派の立場が入れ替えられている。

②「エピクロスの説く快楽とは、肉体的・感覚的な快楽を限りなく追求することである」
誤り。
誤答理由: エピクロスの快楽は感覚的快楽の追求ではなく、苦痛と不安のない魂の平静な状態を指す。

③「ストア派は、情念の命じるままに生きる状態をアパテイアと呼んで理想とした」
誤り。
誤答理由: アパテイアは情念(パトス)に動かされない不動心を意味する。情念のままに生きる状態とする説明は定義の逆転である。

④「エピクロスは、魂の平安であるアタラクシアを理想とし、公共の生活を避けて『隠れて生きよ』と説いた」
正しい。
正解。エピクロスは魂の平静(アタラクシア)こそ真の快楽とし、公共生活を離れる「隠れて生きよ」を信条とした。

覚えるポイント

  • エピクロス=アタラクシア・隠れて生きよ
  • ストア派(ゼノン)=アパテイア・自然に従って生きよ
  • 両派とも心の平安を幸福とみる点は共通

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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