RN2-A12公共・倫理 対策問題

倫理A 人間としての在り方生き方(2) ギリシアの思想

アリストテレスの正義と友愛についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 2

正解

アリストテレスは、名誉や財貨を各人の功績や働きに応じて配分する配分的正義と、裁判や取引で当事者間の不均衡を均等に是正する調整的正義とを区別した

この問題のポイント

正義の分類を問う問題。「配分的正義=功績に応じた比例的配分」「調整的正義=損得の均等な是正」の区別と、ポリス的動物・友愛の位置づけで解ける。

解説

アリストテレスは、ポリスの共同生活を支える徳として正義を重んじ、これを分類した。
まず、法を守ることとしての全体的正義と、人々の間の公平にかかわる部分的正義を分け、部分的正義をさらに二つに分けた。

  • 配分的正義:名誉や財貨を、各人の**功績・働きに応じて(比例的に)**配分する正義。功績を無視した一律の配分はむしろ不正義となる
  • 調整的正義(矯正的正義):取引や裁判の場面で、当事者間に生じた損得の不均衡を均等に是正する正義。加害と被害、給付と反対給付を等しくする
    さらにアリストテレスは、人間を「ポリス的動物」と定義した。人間は本性上、共同体の中でこそ善く生きられる存在である。そしてポリスを結びつける絆として、正義とともに**友愛(フィリア)**を挙げ、たとえ正義が実現されても友愛がなければポリスは成り立たないとするほど、これを重んじた。友愛は正義と対立するものではなく、共同体を支えるもう一つの柱である。

ひっかけポイント
配分的正義(功績に応じる)と調整的正義(均等に是正)の内容の入れ替えが最頻出。友愛を正義と対立させる説明、ポリスからの自足を説く説明はいずれも逆。

選択肢の確認

①「友愛(フィリア)は、ポリスの秩序を乱すものとして正義と対立するとされた」
誤り。
誤答理由: 友愛(フィリア)は正義とともにポリスを結びつける絆とされた。正義と対立し秩序を乱すという説明は逆である。

②「アリストテレスは、名誉や財貨を各人の功績や働きに応じて配分する配分的正義と、裁判や取引で当事者間の不均衡を均等に是正する調整的正義とを区別した」
正しい。
正解。アリストテレスは、功績に応じて配分する配分的正義と、当事者間の不均衡を均等に是正する調整的正義とを区別した。

③「配分的正義とは、各人の功績の違いを無視して、すべての人に同じ量を配分することをいう」
誤り。
誤答理由: 配分的正義は各人の功績・働きに比例した配分であり、功績を無視した一律の配分はむしろ不正義とされる。

④「アリストテレスは、人間は本性上、ポリスから離れて自足して生きる存在であるとした」
誤り。
誤答理由: アリストテレスは人間をポリス的動物と定義し、共同体の中でこそ善く生きられるとした。ポリスからの自足はその正反対である。

覚えるポイント

  • 配分的正義=功績に応じた比例的な配分
  • 調整的正義=当事者間の不均衡の均等な是正
  • 人間はポリス的動物、正義と友愛が共同体の絆

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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