RN6-014公共・倫理 対策問題

倫理B 西洋近現代思想(1) ルネサンスと宗教改革

パスカルの人間観についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 1

正解

人間は偉大と悲惨の間を揺れ動く中間者であり、幾何学的精神とともに繊細の精神が必要だとした

この問題のポイント

中間者・気晴らし・二つの精神というパスカルの重要概念の理解を問う問題。合理的推論と直観という二つの精神の対をおさえる。

解説

パスカルは人間を、無限と虚無、天使と獣、偉大と悲惨の間をさまよう中間者としてとらえた。人間はこの不安定な自己から目をそらすため、賭け事や娯楽といった気晴らし(ディヴェルティスマン)に逃げ込むが、それは悲惨さの裏返しにほかならないと分析した。
また認識の方法として、原理から論証を進める
幾何学的精神
と、物事を直観的に全体として把握する繊細の精神とを区別した。数学的な合理性だけでは人間の心や人生の問題はとらえられず、両方の精神が必要だとしたのである。
合理主義が台頭する17世紀にあって、理性の限界を見つめ、最終的には神への信仰に人間の救いを求めた点にパスカルの特色がある。
人間の弱さを直視しながら、その自覚のうちに尊厳を認めるこの人間観は、モラリストの人間探究を代表するものである。

ひっかけポイント
気晴らしは悲惨から目をそらす逃避としてパスカルが批判的に分析した概念であり、推奨した生き方ではない。

選択肢の確認

①「人間は偉大と悲惨の間を揺れ動く中間者であり、幾何学的精神とともに繊細の精神が必要だとした」
正しい。
正解。パスカルは人間を偉大と悲惨の間を揺れ動く中間者ととらえ、論証する幾何学的精神とともに直観する繊細の精神が必要だとした。

②「人間は幾何学的精神による論証だけで、自らの存在を完全にとらえられるとした」
誤り。
誤答理由: パスカルは幾何学的精神だけでは人間や人生の問題はとらえられないとし、繊細の精神の必要を説いた。一方だけで完結するという記述は誤り。

③「人間には悲惨さしかなく、偉大さを認めることはできないとした」
誤り。
誤答理由: パスカルは人間の悲惨だけでなく、それを自覚できるという偉大さも同時に認めた。悲惨のみとする記述は一面的である。

④「気晴らしに没頭することこそ、人間の本来的な生き方だと勧めた」
誤り。
誤答理由: 気晴らしは不安な自己から目をそらす逃避としてパスカルが批判的に分析した概念であり、勧めた生き方ではない。

覚えるポイント

  • 人間は偉大と悲惨の間の中間者
  • 気晴らし=不安から目をそらす逃避の分析
  • 幾何学的精神と繊細の精神の両方が必要

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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