RN6-026公共・倫理 対策問題

倫理B 西洋近現代思想(2) 科学革命と合理論・経験論

ヒュームの思想についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 2

正解

因果関係は繰り返しの経験から生じる習慣的な連想にすぎないとし、自我もまた知覚の束であるとする懐疑論に至った

この問題のポイント

経験論を徹底したヒュームの懐疑論を問う問題。因果関係=習慣的な連想、自我=知覚の束、という二つのキーワードで判断する。

解説

イギリス経験論を徹底したヒュームは、経験によって確かめられるのは個々の知覚(印象と観念)だけであると考えた。
たとえば「火に触れると熱い」という因果関係は、二つの出来事が繰り返し続いて起こるのを経験するうちに形成される習慣的な連想(信念)にすぎず、原因と結果を結ぶ必然性そのものを経験で確かめることはできない。
さらに、デカルトが疑い得ない実体とした
自我
についても、経験されるのは絶えず移り変わる知覚の流れだけであるから、自我とは「知覚の束」にほかならないとした。
こうしてヒュームは実体や因果の必然性を疑う懐疑論に至ったが、この議論はカントを「独断のまどろみ」から目覚めさせ、批判哲学の成立を促すことになった。

ひっかけポイント
ヒュームは因果関係の客観的実在を否定した側である。また自我を精神的実体とするのはデカルトであり、ヒュームはそれを知覚の束へと解体した。

選択肢の確認

①「経験に先立って人間に備わる生得観念の存在を強く主張した」
誤り。
誤答理由: 生得観念を認めるのは合理論であり、経験論を徹底したヒュームは観念の起源をすべて経験(印象)に求めた。

②「因果関係は繰り返しの経験から生じる習慣的な連想にすぎないとし、自我もまた知覚の束であるとする懐疑論に至った」
正しい。
正解。ヒュームは因果関係を繰り返しの経験が生む習慣的な連想とみなし、自我も知覚の束にすぎないとする懐疑論に至った。

③「因果関係は自然そのものに客観的に実在し、理性によって完全に証明できるとした」
誤り。
誤答理由: ヒュームは因果の必然性が経験によって確かめられないことを指摘したのであり、客観的実在と理性による証明を認める記述は正反対である。

④「自我は考えるだけで存在が確証される、疑い得ない精神的実体だとした」
誤り。
誤答理由: 自我を疑い得ない精神的実体とするのはデカルトの立場であり、ヒュームはそれを知覚の束へと解体した。

覚えるポイント

  • ヒューム=因果関係は習慣的な連想
  • 自我は知覚の束にすぎない(実体の否定)
  • その懐疑論がカントの批判哲学を触発した

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。
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